ボディコンテストで活躍する選手を取材する当メディアの投稿型企画「私のコンテストデビュー戦」。本企画では、現在コンテストで活躍している選手に自身初コンテストを振り返ってもらい、そのうえでこれからコンテストデビューを考えている人へのアドバイスをもらうというコンセプトだ。
誰もが緊張する初舞台。その日まで血の滲むような努力を重ねても、本番で100%の力を発揮するのは至難の業。2022年にベストボディ・ジャパンに初出場した伊藤優綺さん(いとう・ゆき/25)さんも、その見えない本番の重圧と闘った一人だった。
「正直、絶対に入賞できると思っていましたし、そのための努力も誰にも負けない自信がありました。でも、実際コンテスト当日、舞台に立ってみたら、足が震えて立っているのがやっとで……。練習していたこと全て忘れてしまうくらい、頭が真っ白になったことを覚えています」
インストラクターとしてスタジオレッスンも担当する伊藤さんは、この経験を経て、自分がより好きになり自信がついたと語ってくれた。仕事柄、有酸素運動を行う機会も多く、出場当初はかなり引き締まった印象だった身体も、現在では大会コンセプトにより近い、見事な健康美を手に入れている。
2024年には日本大会のガールズクラスでトップ10入りを果たし、2025年も4大会への出場を予定。
「コンテストは、細ければ細いほど、絞れば絞るほど良いと思っていたのですが、実際に求められる身体は全然違いました。これから出場を考えている人は、目標とする身体や雰囲気の近い団体を選んで、悔いの残らないように十分過ぎるほど練習してください!」
誰もが経験する「初舞台」だが、それは人生で一度きりの特別な瞬間。だからこそ、その一歩を踏み出す自分を誇りに思ってほしい。
文:林健太 写真提供:伊藤優綺
パーソナルトレーナー、専門学校講師、ライティングなど幅広く活動するマルチフィットネストレーナー。マッスルゲートにも出場経験あり。