「もっと痩せなきゃ」「食べるのが怖い」「頑張ったのにリバウンドしてしまった…」。ダイエットを頑張るほど、食べることへの恐怖が強くなり、結局リバウンドしてしまう。そんな負のループに陥っている人もいるのではないでしょうか。
昨年のサマースタイルアワード関西ルーキービキニモデルで優勝した、佐藤晴華(さとう・はるか/26)さんも、かつては間違ったダイエットで10kg減量 → 15kgリバウンドを経験していた。食べることに罪悪感を抱き、摂食障害に苦しんだが、佐藤さんはフィットネスと出会い、食事を楽しみながらボディメイクすることで、自分を取り戻すことができたという。
「もっと食事を減らさなきゃ」の悪循環
佐藤さんがダイエットを始めたのは、友人から「ちょっと太った?」と言われたことがきっかけだった。食事を極力減らし、ランニングを増やし、短期間で10kgの減量をすることができた。しかし、そこから食事のコントロールができなくなっていった。
「食べても食べても止まらない。食べたくないのに食べてしまう。罪悪感でいっぱいになり、毎日自分を責めていました」
リバウンドは一気に15kg。食事を減らすことで代謝が落ち、身体がエネルギーを蓄えやすくなってしまったのです。結果、ダイエット前よりも体重が増え、「もっと食事を減らさなきゃ」と焦り、さらに過激な食事制限をする… …という悪循環に。
そんな彼女を救ったのが、フィットネスだった。
「YouTubeで見たあずささんのコンテストでの活躍を見て、『ただ細いだけじゃなく、強くてしなやかな女性になりたい!』と思いました」。そこから筋トレと適切な食事を学び、体型はもちろん、心の持ち方も変わっていった。
1.食べることが怖くなくなり、リバウンドしなくなった
「無理に食事の量を減らさなくても、炭水化物量やタンパク質を意識した適切な食事を取ることで身体は変わると実感しました。以前は白米を食べることに抵抗がありましたが、今ではそれもなくなりました。過度な食事制限ではなく、自分ができる範囲の持続可能な方法でボディメイクをしたことで、体重の増減が落ち着きました」
2.身体の変化が楽しくなった
「過度な食事制限だと、筋肉量も減ってメリハリのない身体だったのですが、筋肉がついて身体全体が引き締まったことで、自分の身体の変化が楽しくなって、どんどんトレーニングも食事も好きになっていきました」
3.自分に自信が持てるようになった
「トレーニングを続け、さらにコンテストに挑戦したことで、ポージングをしたときに自分の成長を可視化できるようになりました。昨年のコンテストでは、トレーニングは楽しめたものの、食事のタイミングが悪い場面もあり、大会当日に筋肉の張りを残せなかったことが課題として残りました。今年はさらに食事管理を徹底し、『前回の自分を超える』という意識でトレーニングに励んでいます。今までの自分を超えることは大きな自信につながります」
昨年、憧れのビキニを着てコンテストに出場した佐藤さん。今年の目標は、ビキニ競技ををさらに輝かせること。より洗練された身体でステージに立つため、楽しみながらトレーニングに取り組んでいる。
「ボディメイクは、ただ痩せるためのものではなく、自分をより魅力的に見せるためのもの。辛いダイエットではなく、楽しみながら続けることが大切」と佐藤さんは語る。
ダイエットに悩んでいる人、摂食障害を乗り越えたい人、そしてボディメイクを始めたい人にとって、彼女の経験は大きなヒントになるはず。無理な制限ではなく、楽しみながら理想の身体を作る。そのプロセスこそが、フィットネスの本当の魅力なのかもしれない。
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマー・スタイル・アワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
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取材:柳瀬康宏 撮影:岡 暁
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