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「何の取り柄もない主婦」と思っていた46歳がコンテスト日本女王に お尻とくびれ特化の筋トレでメリハリボディをGET

「23歳で結婚してから、20代、30代はずっと主婦として家族に尽くしてきました。自分は何も取り柄もない、普通の人間だと思っていました」

【写真】日本大会を制した石本靖子さんのスレンダーなくびれボディ

そう語るのは、ベストボディ・ジャパン協会が主催するモデルジャパン大会のミス・モデルジャパン部門で、2024年日本大会・全年齢総合優勝を果たした石本靖子(いしもと・やすこ/46)さんだ。「誰の記憶に残ることもできなかった」惨敗の初戦から、不屈の4年間で日本女王の座に輝いた履歴を追った。

子どもの挑戦に感化され、目標を見つけた

石本さんの転機は、子どもの受験期が終わったタイミングだった。

「子どもが目標に向かって挑戦する姿を見て、私も何か目標を持って挑戦したいと思いました」

子どもから手が離れ、自分の時間ができてからジムやホットヨガに通っていたのがきっかけでベストボディ・ジャパンのステージを目指すことを決意した。しかし、1年目は散々たる結果だった。「何大会出てもサッシュ(上位入賞の証)すらもらえず、誰の記憶にも残らない結果でした」と、苦い記憶を振り返る。

「それでも諦めず続けてこれたのは、講師の先生との出会いでした。レッスンが頑張る場所ではなく楽しい場所で、チャレンジできることが幸せでした。そして先生や応援してくれる人たちに成長を見せたくて戦略を見直しました。まず、『自分の目指す体型』を明確にして、挑戦するカテゴリーに相応しい身体づくりに特化しました。私はすらりと細く美しいモデル体型が好きなので、全身のキツい筋トレをやめ、お尻に特化したトレーニングと、サイドプランクなど自重を用いた引き締めをメインのメニューにしました。さらに、ホットヨガでむくみを取り、寝る前には毎日欠かさず発汗・タイトニング効果のあるオイルで脚とウエストをマッサージしました」

「常にオンステージ」の体型を維持

石本さんは食事面でも独自の考えを持つ。

「常に理想の体型でいたいから、『オンステージ』の状態をキープしています。そのため、日常で積極的に動くことを徹底しています。車はほぼ使わず、1時間以上の移動も当たり前で、ジムまでランニングで行き、ジムでもランニングマシンを活用するという日もあります。『とにかく動いてカロリーを消費する生活』が、私の体型維持法です」

たゆまぬ努力の結果、2年目、3年目と順位を上げ、4年目の昨年、ついに日本一に輝いた。驚くべきは、大会2週間前に階段から落ちて身体に傷を負った上、さらにステージではライティングミスでスポットが当たらないトラブルもあったが、石本さんは動じなかったことだ。

「どんな状況でも、楽しんで自分の力を出し切ることだけを考えました。そして、こうやって挑戦し続けられる環境・支えてくれる人たちへの感謝だけを無心で感じていました」

石本靖子さん

内面の美しさと後進への恩返し

ベストボディ・ジャパンは、精神的な強さや内面の美しさも審査基準に含まれる。

「優勝した瞬間、初めてその意味が分かりました。ただ、感謝と楽しさに満ちた境地に至ること。これが内面から溢れ出る美しさになるのだと気づきました」

石本さんは今後は選手を退き、講師として後進の指導に尽力するという。

「負けの連続だった私の戦績を知ってもらうことで、数度の失敗で諦めそうな人に夢と希望を与えたいです。何も取り柄のなかった私が夢中になれたベストボディ・ジャパンで、人生が大きく変わりました。この大会を盛り上げていくこと、そして憧れの講師の先生のように選手を支えて恩返ししたいです」

力強く語る石本さんの軌跡は、挑戦を続ける全ての人に勇気を与えるだろう。

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取材:にしかわ花 写真提供:石本靖子

執筆者:にしかわ花
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーでボディメイクに奮闘している。

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