ベストボディ選手 コンテスト

47歳が割れた腹筋と美しいメリハリボディで3大会グランプリ 「軸トレ」を意識したインナートレーニングに注力【筋トレ】

「結婚や出産を経て、体型が変わったことに焦りを感じました。それでマラソンを始めたり、ジムに通い始めたんですけど、最初は全然楽しくなかったんですよね」

橋本由美(はしもと・ゆみ/47)さんは、明るい笑顔でトレーニング遍歴をそう振り返る。

【写真】橋本由美さんの美しいボディライン

体型変化をきっかけに筋トレの世界へ

橋本さんは7月12日(土)に開催された『ベストボディ・ジャパン2025静岡・浜松大会』のミス・ベストボディ部門ウーマンズクラス(40~49歳)でグランプリを獲得。引き締まった健康的な曲線美と弾けるような笑顔で、観客を魅了。今年はすでに3大会でグランプリ、1大会で準グランプリを獲得するなど、快進撃を続けている。

だが、橋本さんのトレーニング人生は順風満帆ではなかった。164cm、43kgという華奢な体型だった橋本さんは、当初「体重が増えていないから大丈夫」と数字だけを気にしていた。ジムではマシンの使い方もわからず、週1回通うのがやっと。明確な目標がなく、楽しさを見いだせなかったのだという。

「何となくマシンを使って、こんな感じかな?とやってただけだったので継続もできず、ジムをサボりがちでした」

心と身体の変革 軸トレと食へのこだわり

転機は、筋トレへの学びを深め、明確な目標を持ったことだった。

「筋トレを本格的に学び、コンテストを目指すようになって、すべてが変わりました。今は週5でジムに通って、トレーニングが楽しくて仕方ないです」

コンテスト出場を決意してからは、週5回のトレーニングを欠かさない。単なる筋力アップだけでなく、「軸トレ」を意識したインナートレーニングに注力。メリハリのある身体にしなやかさを加えることを目指している。

「目標ができてからは、トレーニングが楽しくなりました。自分を磨くのがこんなにワクワクするなんて、昔は想像もできなかったです」

また、食事でも独自のこだわりを大切にしている。

「揚げ物はほぼ食べないし、精製された砂糖や加工食品も避けています。無農薬や有機野菜、グラスフェッドのプロテインを選んで、素材を生かす蒸し料理が多いですね」

幼いころから祖父母が育てた新鮮な野菜や、母親の「食の素材へのこだわり」に影響を受けた橋本さんにとって、添加物の少ない食事は自然な選択だった。

「濃い味のジャンクフードは苦手です。身体が喜ぶ食材を食べるのが習慣になると、我慢という感覚もなくなります」

コンテストに向けても辛い減量の末ではなく、摂取する食材を洗練していった結果、自然と体型が整っていくのだという。

心の葛藤を乗り越え、輝く命のメッセージ

「10年前、うつやパニック障害で苦しんだ時期がありました。そのころは忙しくて食事も不摂生でした。でも、運動と食事を通じて身体と向き合ったら、どんどん心も元気になっていきました」

当時は精神的な不調を公表しにくい時代だったが、橋本さんは運動と食事を徹底的に見直し、改善の道を切り開いた。「運動と食事、この2つは健康に本当に大事です」と力強く語る。

トレーニングと食を通じて内面の葛藤を乗り越えた橋本さんにとって、コンテストは新たな自己表現の場だ。

「何歳になっても、好きなことに全力で挑戦する。それが人生を楽しくする秘訣だと思います」

橋本さんのパワフルな命の輝きは、年齢を重ねても自分を磨き続けることの大切さを、多くの人に教えてくれる。

橋本由美さん

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取材:にしかわ花 撮影:上村倫代

執筆者:にしかわ花
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』『Womans'SHAPE』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーとエクサイズでボディメイクに奮闘している。

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