「美容に無縁、平凡でずぼらなただの会社員である私にとって、ボディコンテストは大きな挑戦でした。大会を通じて、身体が変わったのはもちろん、マインドが変わりました。日々の生活や仕事にもポジティブな影響が起こっています」
ベストボディ・ジャパン主催の『モデルジャパン2025静岡・浜松大会』レディースクラス(30歳〜39歳)でグランプリに輝いた吉井朋(よしい・とも/33)さん。昨年からコンテストに挑戦し、今年は見事栄冠を手にした。
試練をバネに、トレーニングで自信を取り戻す
トレーニングを始めた当初は、私生活でたまるネガティブな思いを発散するために行っていたという。やがて明確な目標を定めたいと考え、『ベストボディ・ジャパン』にたどり着いたことで、トレーニングへの意欲がポジティブに変わっていった。
「トレーニングを始めて半年くらいで変化が見え始め、1年でより変わった印象です。1年半たった今、ようやくくびれが見えてきました」
トレーナーと相談しながら、サイドレイズやヒップスラスト、ブルガリアンスクワットなど自重やダンベルを使った種目を採用。特に肩、背中、お尻の造形に力を入れ、くびれ作りと巻き肩改善で女性的なボディラインを目指す。
「元々、筋トレや運動は好きではない方なので、コンテストに出場することで頑張れています。コンテストを通じて知り合った方は美意識が高く努力されている方ばかりで、すごく刺激になっています。ファーストコールに入っても、表彰まではいつもドキドキです。キラキラのサッシュをいただけるときの高揚は、日常生活では味わえない感覚です」
運動が苦手でも、「さらに良い結果を出せるステージにしたい」という目標を持つことで地道な努力の継続につながり、成長できると実感したという。
食事と生活の工夫でバランスを
食事面では、浮腫みやすい体質を考慮し、カリウム豊富なきゅうりを積極的に摂取。タンパク質を多めに意識しつつ、便秘対策としてMCTオイルを取り入れた。
「身体づくりのためにというわけではないのですが、きのこ類は常に冷蔵庫にあります。減量中は大好きな米や麺類を避け、大会直前はお酒を控えます。お腹が減ったらナッツを食べるようにしています」
生活の中では、テニスボールやウェーブリングでデスクワークの疲れをほぐし、移動時になるべく歩くことを意識。トレッドミルでの運動は、仕事や育児に圧倒される日々の貴重な「自分時間」だ。
「トレッドミルは減量をしながら動画やドラマを観られるので、楽しく続けられています」
地方大会は通過点 めざすは日本トップ
吉井さんが現在目標にしているのは、日本大会で競うトップ選手になることだ。
「頂けた評価に恥じないステージにしたいと思い、練習に励んでいます。私がたくさんの方から影響と刺激を受けたように、自分も影響を与え、大会を盛り上げられる選手になりたいです」
叶えたい目標や夢は、気づけば忙しさにまみれ惰性で過ぎがちな日々を、自ら前進するための活力をもたらしてくれる。
取材:にしかわ花 撮影:上村倫代
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』『Womans'SHAPE』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーとエクサイズでボディメイクに奮闘している。
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