ベストボディ選手 コンテスト

41歳の「保育士」・2児の母がボディコンテストで優勝 子どもたちに対して「自由すぎる母でごめんね」

入浴前、YouTube動画を見ながら運動する子どもたちのそばで、自分も身体を動かす。取り組む内容は違っても、家族と一緒に運動する時間がある。愛媛県在住の保育士、一木沙織(いちぎ・さおり/41)さんは、9月27日(日)、高知県立県民文化ホール(オレンジホール)で開催された「ベストボディ・ジャパン2026高知龍馬大会」で、ベストボディ部門ウーマンズクラスのグランプリを獲得した。その挑戦を支えるのが、家族の協力だ。

【写真】一木沙織さんが重点的に鍛えている「お尻」で魅せるバックポーズ
一木沙織さん

夕食作りや片付けを担い、夫が応援するジム時間

仕事や家事などで忙しく、ジムに通うのは現在週2回ほど。限られた時間の中で、1回のトレーニングを丁寧に、効率良く行うよう心がけている。

夫が家にいる日は、一木さんがジムに行く時間を確保できるよう、夕食作りや片付けを率先して引き受けてくれる。大会やレッスンで家を空ける際にも、家族は快く送り出してくれるという。

「本当に助かっています」

今回の大会に向けて力を入れたのは、ステージでの見せ方だ。ポージングの個別指導やレッスンを通じて、どう見せたいのか、何を表現したいのかを明確にするよう努めた。身体を鍛えるだけでなく、その魅力を舞台で伝える準備も重ねてきた。

ジムでも自宅でも、お尻のトレーニングを実践

重点的に鍛えているのはお尻だ。インスタグラムでよく見ていた「KEN’s Fitness」こと筑間賢一郎氏が管理・運営する「3カ月美尻プログラム」のオンライン動画を知り、購入した。ジムと自宅の両方で取り組めるメニューがあることに魅力を感じたという。完全にプログラム通りとはいかないものの、実践を続けている。

動作の注意点を意識する中で、手応えも感じるようになった。

「最近、効かせたいところにピンポイントで効かせられるようになってきてうれしいです」

今後の楽しみもある。

「KENさんにいつかお会いして、実際に対面でトレーニングを受けてみたいと思っています」

自宅での運動は軽いものから始め、その日の調子に合わせて強度を変える。疲れを感じたら休み、睡眠時間も確保する。自分に合う取り組み方を選びながら、身体づくりを続けている。

楽しむ母の姿から、挑戦する気持ちが芽生えたら

こうして自分に合う方法で身体づくりを続け、家族の協力を得ながら大会に挑戦する一木さん。子どもたちに対しては、「自由すぎる母でごめんね」と思うこともあるという。それでも、大会を楽しむ母の姿を見て、好きなことに夢中になる喜びや、何かに挑戦してみようという気持ちが芽生えてくれたらと願っている。

「いつか子どもたちが本気で夢中になれるものに出会えたら、そのときは全力でサポートしていきたいと思っています」

大会に出続ける理由を尋ねたら、結果が出る喜びや仲間との出会いに加え、「ただ、ステージが好きなんだろうなと」という言葉もあった。その好きなことを家族が応援してくれる。子どもたちにも、いつか自分が夢中になれるものを見つけてほしい。

子どもが好きなことを見つけたときには、その気持ちを大切にし、取り組めるように支えたい。今、一木さんのために家族が時間をつくってくれているように、応援する思いは日々の行動で形にできる。

■ワンポイント大会用語
ベストボディ部門:男女それぞれの健康美を競う部門。全身の引き締まりや体型のバランスに加え、表情・表現力、ポーズの取り方、歩き方や身のこなし、知性・品格・誠実さも審査される。
ウーマンズクラス:ベストボディ部門の女性の年齢別クラスの一つ。40~49歳が対象。
ポージング:身体のラインや魅力を伝えるために、姿勢や手足の位置などを整えてポーズを取ること。

取材・文:久米大郎 写真:山口夏織

執筆者:久米大郎
数学書の編集者、フィットネスライター。都内の出版社に勤務する傍ら、自らもボディビル競技に取り組む。2024年マッスルゲート埼玉大会ボディビル65kg以下級3位、2025年東京ノービスボディビル選手権大会男子ボディビル55kg以下級2位。筋トレ情報サイト「FITNESS LOVE」では、競技者としての経験と編集者の視点を生かし、選手の挑戦や身体づくりの工夫を伝えている。徳島県徳島市出身、神奈川県大和市在住。

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