9月15日(日)、福岡県北九州市・ウエルとばた北九州市立福祉会館にて『JBBF第36回日本マスターズ選手権大会』が開催された。この大会はボディビルと女子フィジークカテゴリーに分かれ、40歳以上のクラスから上は85歳以上のクラスまで、マスターズ世代の選手たちがしのぎを削るボディビルコンテストである。
大会は女子フィジークが40歳以上級、50歳以上級、60歳以上級の3階級に分かれ、男子ボディビルが40歳以上級、50歳以上70kg以下級、70kg以上級、60歳上級、65歳以上級、70歳超級、75歳以上級、80歳以上級、85歳以上級と9つの階級に分かれて行われた。そして男子、女子ともに各階級の優勝者が競い合うオーバーオール戦で真のマスターズ日本一を決める形で大会が進行した。昨年から新設された、最高年齢の階級であるボディビル85歳以上級では御年88歳のボディビルダー・金澤利翼選手が通算15回目となる優勝に輝いた。1960年、1963年に日本一のボディビルダーを決める『日本ボディビル選手権』で優勝経験のある金澤選手。今回の優勝でマスターズ大会の通算優勝記録を伸ばし、何歳になっても真剣勝負ができる「生涯スポーツ」であるボディビルの魅力を体現した。
男子ボディビルのオーバーオール優勝に輝いたのは、ボディビル50歳以上70kg超級を制した「脚男」こと佐藤茂男選手。太さはさることながら、深いカットやバリバリに走った血管の大腿部を持つことからそう称されており、今大会でも「脚男」ぶりを遺憾なく発揮。1週間前の8日に行われた『JBBF日本クラス別ボディビル選手権』の85kg以下級ではウエイトリフティングのオリンピアンである山本俊樹選手に惜しくも敗れ2位となっていたが、今大会では見事総合優勝を勝ち獲った。
女子フィジークのオーバーオール戦は、昨年の『JBBF日本女子フィジーク選手権』で5位の阪森香理選手が戴冠。50歳以上級を制した阪森選手は、40歳以上級優勝の新沼隆代選手、60歳以上級優勝の清水恵理子選手とオーバーオール戦に臨み、見事2位の清水選手に5ポイント差をつけ優勝を手にした。来る10月6日(日)の『日本女子フィジーク選手権』での活躍にも期待がかかる。
全結果は以下の通り。
男子ボディビル
男子ボディビル60歳以上級
優勝 猿山直史
2位 鷲巣国彦
3位 芝原茂樹
4位 海野文昭
5位 林 勇宇
6位 丹羽真一
男子ボディビル65歳以上級
優勝 難波文義
2位 中村美千雄
3位 山野 傑
4位 木下利之
5位 牧 国久
6位 小田 勝
男子ボディビル70歳以上級
優勝 中井太一
2位 辺見不二男
3位 日髙孝和
4位 蜂須貢
5位 中島幸忠
6位 北村弘行
男子ボディビル75歳以上級
優勝 山野成思
2位 三部 博
3位 徳田和昭
4位 中野博之
5位 銭安武
6位 細田一仁
男子ボディビル80歳以上級
優勝 笠原孝昭
2位 山崎義夫
3位 杉尾 忠
4位 森山年章
5位 村上幸一
6位 小川 智
男子ボディビル 85歳以上級
優勝 金澤利翼
2位 荒川正雄
3位 平野芳雄
60才以上オーバーオール
優勝 猿山直史
2位 難波文義
3位 中井太一
4位 山野成思
5位 笠原孝昭
6位 金澤利翼
男子ボディビル40歳以上級
優勝 神田優作
2位 石坂恵一
3位 中村 仁
4位 寺地進一
5位 髙橋 亘
6位 西村拓史
男子ボディビル50歳以上70kg以下級
優勝 土金正巳
2位 征矢洋文
3位 村松幸大
4位 赤澤範昭
5位 北原 誠
6位 森 浩二
男子ボディビル50歳以上70kg超級
優勝 佐藤茂男
2位 井上裕章
3位 仲泊兼也
4位 高木 昇
5位 内田 貴
6位 髙倉 勝
男子50歳以上オーバーオール
優勝 佐藤茂男
2位 土金正巳
ボディビルオーバーオール
優勝 佐藤茂男
2位 神田優作
3位 猿山直史
女子フィジーク
女子フィジーク40歳以上級
優勝 新沼隆代
2位 佐藤奈々子
3位 林 文歌
4位 森 佳美
5位 栗山恵美
6位 門脇由夏
女子フィジーク50歳以上級
優勝 阪森香理
2位 宮田みゆき
3位 矢野かずみ
4位 喜多村章子
5位 愛宕珠子
6位 山道香織
女子フィジーク60歳以上級
優勝 清水恵理子
2位 春日千春
3位 髙松眞里子
4位 佐々木真紀子
5位 深作靖子
6位 川上由美子
女子フィジークオーバーオール
優勝 阪森香理
2位 清水恵理子
3位 新沼隆代
【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
撮影:中島康介