7月18日(木)に開催されたSPORTEC CUP ・ウェルネスで大谷美咲(おおたに・みさき/37)選手が優勝を果たした。
昨年、ボディフィットネスの世界女王となった大谷選手。以前から興味があったという下半身の筋量が求められるウェルネスが今年からJBBFで開催されるということで、カテゴリーを変更。今年初のステージでは大谷選手のさらに進化した身体に観客は釘付けだった。
「率直にすごく嬉しいです。カテゴリーを変えるのに不安はあったので、ここで結果が出せて安心もあります」
昨年から下半身をさらに発達させた大谷選手。トレーニングの内容(種目)はほぼ変えず、組み方を変えたという。
「脚の頻度を変えてやってみました。元々は脚の四頭(前側)とハム・お尻で分けていて、以前は脚の前の日が10日~2週間近く空くときがあったのですが、今は脚前の日、3日空けてハムお尻、3日空けて…というように3日おきに常に下半身に刺激が入るように組んでいます。頻度を上げた分、一回のボリュームは調整しています。部位的に刺激が脚の前後ろ両方に入る種目もあるので、脚全体に刺激が入る感覚があります」
トレーニングは週5~6日。身体の疲労や成長具合を見て、脚をメインに他の部位は状態をみながらやっている。
「ボディフィットネスのときは背中を頑張っていましたが、今は脚のボリュームを増やしたくて、上半身のトレーニングを以前よりもおさえて、見た目も大きくならないようにしていました」
特に印象的だったのが、バックポーズをとったときのお尻下部のVカットとハムストリング、背中の厚み。フロントポーズ時には脚がより太く見えるよう、隙間がでないようにポージングで工夫したと教えてくれた。
意外にも、今まではコンディショニングに無知だった大谷選手。ボディビル元世界王者の鈴木雅さんにコンディショニングを教わったことも影響があったという。
「身体の安定もそうですし、トレーニングに関しては、今まで自分が気づいていなかったことや使えていないことが分かってきました。そこへのアプローチも教えていただいたりもして、すごく勉強になりました」
今大会の優勝でアーノルドクラシックの出場権を獲得した大谷選手。今年の12月には世界選手権が東京で開催される。
「今年世界大会でメダルに届いたらいいなと思います。海外の方は結構層が厚くて、身体が大きいので、しっかりカットが出るようにと、仕上げても脚の太さが残るように考えて、また2回り大きくしていきたいと思います」
取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介