2024年8月11日(日)、香川県丸亀市のアイレックスにて『JBBF四国ボディフィットネス選手権大会』が開催され、平田歩(ひらた・あゆみ/40)さんが優勝した。
バキバキに割れた腹筋や、丸みを帯びた肩の張り出しが美しい平田さんは、出場者名簿を見て驚いたという。
「出場者名簿を確認したところ、自分一人だけの舞台であることが分かり、競う相手がいなくて残念に思いました。『今まで頑張ってきたことを出し切る舞台にしよう!』と気持ちを切り替え、大会を楽しむことができたので、良かったです」
平田さんがジムに通うきっかけとなったのは、コロナ禍の運動不足。夫に誘われ、家の近くにできたトレーニングジムに通い始めたそうだ。
「元々、学生時代は陸上部だったので、身体を動かすことは好きでした。ジムに入会した初期の頃は、上半身ばかりを鍛えていたのですが、ボディコンテストの出場経験があるジム友に部位を分けて鍛えることなどを教わり、本格的にボディメイクすることになったのです。そのうちに『ボディコンテストに出てみたら?』と声をかけられることが多くなり、初めは『減量が辛そうだし、トレーニングの時間がとれない……』など、デメリットばかりを思い浮かべ、気が進みませんでした。最終的に、夫から『その筋肉はみんなに見てもらわないともったいない!』と言われたのが決め手となり、出場することになったのです」
腹筋を鍛えすぎて、「くびれが無くなり、パーソナルトレーナーさんから腹筋トレーニング禁止令が出ています」と平田さん。
「週に5回、平均2時間くらいトレーニングをしています。ケガの心配が少ない、ケーブル系の種目が得意です。トレーニング時間が限られているので、セット間のレストは最小限。呼吸が整い次第、次のセットを開始して、短期集中で追い込むことを意識しています」
昨年は、一日の総摂取カロリーを1000kcalを超えないように調節した食事制限を行った結果、「頭の回転が悪くなって、電柱に車をぶつける自損事故を起こした」と、失敗を語る平田さん。
「今年はその反省を活かし、減量期間を長めに設定することで、比較的楽に減量を進められました。摂取カロリーも、1000kcal以上に設定しています。大会が近付くにつれ、去年のように摂取カロリーを制限したくなったのですが、グッと我慢!チートデイも我慢し、一度も取り入れませんでした。気持ちを紛らわすため、屋外ウォーキングを取り入れたことも、良かったのかもしれません」
家庭科の教員をしている平田さんは、2児の母。忙しい中でも、スキマ時間にトレーニングを重ねつつ、オールジャパンの入賞を目指している。
「現在の目標は、オールジャパンのボディフィットネス部門で入賞することです。家族をはじめ、パーソナルトレーナーさん、ジム友など、様々な人々の支えがあり、毎日幸せにトレーニング生活を楽しんでいます。私が高みを目指すことによって、喜んでくれる存在が居ることが、私のトレーニングのモチベーションです。少しオーバーかもしれませんが、オールジャパンに入賞して恩返しがしたいです!」
取材・撮影:山口夏織
※JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人は アンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合 ドーピング検査を受けなければならない。アンチ・ドーピングを推進している団体だ。