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「ピラティス」で締まったボディを作り上げた28歳 意外?ピラティスが筋トレの効果をアップさせる! 

「ピラティス」。内容は分からなくとも、言葉だけでも聞いたことがあるワードなのではないだろうか。

ボディコンテストでビキニ選手として活躍する岩崎有希(いわさき・ゆき/28)さんは以前、スクワットで痛めた腰がピラティスで快方に向かった経験をした。そこからピラティスの道に入りこみ、ウエイトトレーニングとの両立によって昨年はビキニフィットネスで出場した大会全てで優勝するなど、目覚ましい活躍を遂げた。バランス良く引き締まった身体を作り上げた岩崎さんのピラティス活用法を聞いた。

【写真】岩崎有希さんのビキニステージフォト

「昨年は『チャレンジの年』でした。楽しむことに全振りできたので、いい1年だったなと思います。8月の東京選手権が最後の大会だったのですが、オールジャパンやグラチャンを観戦して感じたのは、自分の“強み”の欠如です。なので肩のボリュームやお尻の丸みなどを克服することが2025年の大きなテーマです」

岩崎さんのトレーニングの要となるのがピラティスであり、現在は自身もフリーのピラティストレーナーとして働いている。ピラティスで身体の機能を整え、ボディメイクの質を高めているという。以前の岩崎さんは姿勢が崩れたままスクワットを行い、腰痛が出ることがしばしばだった。そこで、ピラティスを取り入れることで驚くほど改善が進み、それ以降ピラティスの道を歩み始めたのだという。

「以前は、スクワット時に腰に負荷が逃げてしまい、お尻をうまく使えない状態でした。そこで、ピラティスで骨盤の位置や背骨の動きを意識するようになり、わずか3カ月で腰痛がなくなって、お尻の成長が目に見えるようになりました。特に屈曲運動を通じて背骨を1本ずつ動かす意識を持つことで骨盤を正しい位置に保てるようになりました」

「私の課題でもある肩の改善には、『肩甲骨の安定』が重要なポイントの1つになると思います。例えばサイドレイズをやるとき、疲れてきたら肩甲骨も一緒に上に上がってしまったりしますよね。そこで胸郭や体幹部を安定させるエクサイズや、前鋸筋(※)を活性化させることも重要です」
(※)肋骨から肩甲骨の内側縁にかけて広がる筋肉で、肩甲骨を胸郭に固定し肩関節の動きをサポートする

岩崎さんいわく、前鋸筋を正常に使えていない人がかなり多いのだという。

「多くの前鋸筋を使えていない人は、重力に押しつぶされてしまって猫背のようになってしまいがちです。解決策の第1ステップとしては『日頃から正しい姿勢を意識する』だと思うのですが、身体の機能が整ってない人が無理に姿勢を正そうとしても、なんちゃって感が出てしまいます。そこでピラティスで、『使いすぎている箇所を緩める』というアプローチもできたりします」

普段デスクワークを行う人は、ついつい何時間も背中が丸まった姿勢のままパソコンとにらめっこをしがちだ。このような状態の人には「ずっと同じ姿勢というのが良くないので、1時間に1回でも、立つなり座るなり姿勢を変えることが大事だと思います」と話す。

特にボディコンテスト競技者はピラティスをやるべきだと力説する。

「ピラティスでトレーニングもポージングも改善できると思うんです。成長しにくい部位に対して、ただ筋トレ頻度を増やすだけでなく、トレーニングの効率を上げるためにも導入できます。ポージングは、『自分の思う通りの動き』をするためにもピラティスは有効な手段だと感じています」

岩崎さんなりのピラティスの解釈は「脳が指令した動きを正しく体現できるか」。つまり自在に身体を動かせるようになるアプローチの1つで、ボディコンテスト競技者のみならずアスリートや、トレーニングをしない人にも生活の質を上げる手段となる。

「砂時計ボディを作り、2025年はオールジャパンで決勝に残ることが目標です!」と語る岩崎さん。昨年は出場したコンテスト全てで優勝を飾ったが、来年から全国レベルの戦いとなる。ピラティスで課題の肩とお尻を克服し、全国の舞台でも輝きを放てるか。

岩崎有希さん

【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。

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取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介

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