JBBF選手 コンテスト

”バッキバキ”な身体でデビュー1年目にして世界大会ダブル入賞 ご褒美は『プロテインパンケーキ』

「2024年は私にとってJBBFデビュー元年。挑戦と感謝がリンクし、連続した1年でした」

そう話すのはボディフィットネス界の大型新人とも言える河野智恵子(こうの・ちえこ/41)選手。ボディメイクのための筋トレを始めて2年、2024年で鮮烈なJBBFデビューを果たし、出場大会はすべてTOP6以上の成績。この成績は地方大会ではなく、全国から集まる大規模な大会であることから、なおさらその強さが伺える。

【写真】河野智恵子選手の2年で作り上げたムキムキボディ

国内の大会で上位成績を残し、世界大会への切符を手にした河野選手。2024年の締めくくりとなったのは、12月17〜19日の3日間、東京の有明コロシアムで開催された『IFBB世界フィットネス選手権&男子ワールドカップ』だ。

初めて立つ世界大会、初めて見る海外選手。舞台裏で見る限り、他の選手の方が大きく見えたそうで「横に並んでも見てもらえないんだろうな、って開き直っていました」と笑う。自信がなかった分リラックスした状態で舞台に立てたようで、年齢別で4位、身長別で6位というダブル入賞に輝いた。

初戦の8月からほぼ毎月大会に出場し、河野選手にとってはまさに“挑戦”の連続だった。想像を遥かに超えるような苦しいこともあったが、それでも挑み続けられたのは「周りの支えがあったから」と、噛み締めるように話す河野選手。特に励みの存在となっていたのは、家族や経営するジムの会員さんたち。

「泣きながらトレーニングをしたこともあって(苦笑)、正直嫌になるくらいしんどい時期もありました。でも、毎日ジムで顔を合わせる会員さんに声をかけてもらえたり、世界大会の応援メッセージボードをいただいたり……。本当に今シーズンは長かったですが、『活躍する姿に元気がもらえる』とか『私らもすごく誇らしい』という言葉をいただくと、もう少し挑戦しようって思えました」

この世界選手権まで駆け抜けられたのは、人という支えだけではない。河野選手を満たしてくれたもう一つの存在、それはプロテインパンケーキだった。甘いものが大好きな河野選手は、朝食にオートミールを使ったプロテインパンケーキを食べるのが楽しみだったという。

プロテインにオートミールと水(または豆乳)を混ぜて焼くだけの手軽なレシピだが、プロテインの味をホワイトチョコにしたり、バニラにしたりすることでスイーツを食べている感覚になる。「甘いものから始まる1日は本当に幸せでした」と笑みをこぼすほど、河野選手にとって適した減量食だったようだ。

初めての世界選手権を経験し、印象に残ったことは何か?と河野選手に尋ねてみたところ、“これから目指す競技者としてのあり方”が垣間見える言葉を紡いでくれた。

「大会期間中、同室だったベテランの越川順子選手と過ごせたことはとてもラッキーでした。必要なものや準備などありとあらゆる面でサポートしてくださって。たくさんお話をさせていただいた中で、『次につないであげてね』という言葉がすごく響いたんです。順子さんも過去にサポートしてもらった経験があって、今につなげているんだ、と。自分もそういう存在になって、優しさのバトンを渡していけたらいいなと思いました」

河野智恵子選手

【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。

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取材・文:小笠拡子 撮影:中原義史

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