JBBF選手 コンテスト

「彫刻腹筋」で世界Wメダル 原田理香が感じた世界との差「全体的にもっともっと大きくなりたい」

「日本選手権で優勝した荻島順子選手、2位の澤田めぐみ選手との差を特に感じたのが腹筋でした。今まで腹筋のトレーニングはほとんどやったことがなかったのですが、日本選手権が終わってからは毎日トレーニングしました」

【写真】原田理香選手の絞りと彫りの深い腹筋

2024年12月17日~19日、『IFBB世界フィットネス選手権&男子ワールドカップ』が東京・有明コロシアムで行われ、ウーマンズフィジーク163cm超級で銀メダル、ウーマンズフィジークマスターズ35歳以上級で銅メダルを獲得した原田理香(はらだ・りか/49)選手。世界選手権に向けて腹筋を強化したという。

具体的な種目は?

「ドラゴンフラッグ4~5回、立った状態からのアブローラー10回をそれぞれ1~2セットです。10月から比べると腹筋の彫りが深くなったと思います」

初めての国際大会に向けて、目標にしていたことは?

「これまで163cm超級で順位が良かった日本人選手はほとんどいないと聞いていました。優勝というよりは、とにかくいいコンディションで臨んでちょっとでも上に行けたら、と思っていました」

実際に世界選手権に出場して感じたことは?

「日本の大会とは違うな、と思うことがたくさんありました。競技の順番だけ発表されてタイムスケジュールがないので、国内の大会のように試合開始30分前までにあれしてこれして、という計画が全然立てられなくて、やれることをやるだけでした」

マスターズが初戦でした。

「マスターズのときは舞台裏に呼ばれてからの待ち時間がすごく長かったんです。パンプアップを『いつまでするんだろう』というくらいして、疲れてしまいました」

マスターズの予選後、ボディビルをされているご主人から「肩のパンプアップちゃんとした?肩の張り出しがよく見えなかった」と連絡があったとか。

「パンプアップをしすぎて逆にしぼんでしまったようで、マスターズの予選はベストコンディションではなかったです。身長別ではパンプアップをやりすぎないように加減して、ちゃんとできたと思います。今の実力をしっかり出すことができたので、結果には満足しています」

海外の選手と並んで受けた印象は?

「海外の選手は大きかったです。筋肉の大きさは負けていました。絞りは私を含め日本人選手の方が優れていたと思います。身体のタイプが違いすぎて難しいと感じました」

「全体的にもっともっと大きくなりたい」と原田選手は言う。

「大きさも厚みもほしいです。特に肩をもっと大きくして、フロントリラックスのときの第一印象を変えたいです。身長が高いと大きく見えにくいことが欠点ですが、大きくなれば最大の強みになります。本当にがんばりたいです」

フロントリラックスはステージに登場して最初にとるポーズ。正面を向いているときは基本的にフロントリラックスで立つため、このポーズの時間が一番長い。規定ポーズのカウントが早いことが多い国際大会では、フロントリラックスの印象は特に重要だろう。

「世界選手権では普段大会で会うだけだった選手のみなさんと4泊も一緒に寝泊まりしていろんなお話ができました。女子フィジークの選手は特に仲が良くて女子校みたいで楽しかったです。若い選手も増えてきていますが、もっともっとみんなに競技のことを知っていただいて、競技人口を増やしたいと思っています」

原田理香選手

【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。

次ページ:原田理香選手の絞りと彫りの深い腹筋

取材:あまのともこ 撮影:中原義史

-JBBF選手, コンテスト
-, ,

次のページへ >


おすすめトピック



佐藤奈々子選手
佐藤奈々子選手