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家事、育児に奮闘する40歳がコンテストでアジア1位に 引き締まったヒップ&背中で魅せた「目指すはビキニとフィットモデルで世界一!」

6月14日~18日にUAE・アジュマーンで開催された『IFBBアジア選手権』のフィットモデルマスターズ(35歳以上)で見事金メダルを獲得した、川口知子(かわぐち・ともこ/40)選手。自身4度目の国際大会にして、初の金メダル獲得となった。

【写真】アジア優勝・川口知子選手の引き締まったヒップ&背中

「昨年は気合いが空回りしてしまい、疲労が抜けないまま当日を迎えてしまいました。今年は落ち着いて挑めたことで、表情やポージングの細部まで意識を向けられたのが勝因だと思います」

家事・育児・競技 3つの役割を背負う母のリアル

育児と家事の合間を縫って、トレーニング時間を捻出する日々。川口選手の生活は、分単位の工夫に満ちている。

「子どもの受験など大きなライフイベントもあり、母としてのかけがえのない成長や喜びをもらう一方で、自分のことだけを考えられる時間の確保が難しいなかでの競技への挑戦は心身ともに余裕を持ち辛いこともあります。送り迎えの待ち時間に近所を歩いたり、家族が起きる前にジムに行ったり。朝30分、夜30分のストレッチの時間を通して、運動を兼ねた無理のない“自分に集中できる時間”を作るようにしています」

ストレスによる筋肉の緊張をほぐすために、寝る前には瞑想や呼吸法も取り入れる。忙しさや焦りに押し潰されそうなときこそ、“心の整え方”が大切だと話す。

師と二人三脚で目指す2カテゴリーでの世界一

川口選手がボディメイクを始めてわずか4年で世界の舞台へと羽ばたいた背景には、所属ジム『エクサイズ』の柏木三樹氏の存在が欠かせない。

「筋トレだけでなく、身体の土台を整える重要性を最初に教えてくれたのが柏木先生です。筋整(エクサイズ特有の、筋肉を正常化することによる筋膜リリース整体)やアライメント改善など、身体を本来の位置に戻すことがフィットネスの土台になるという考えは、当時の私にとって新鮮でした」

骨盤の前傾を意識して歩くだけでもヒップに刺激が入る、といった日常で活かせる知識から、食事、メンタル面まで細やかにサポートしてくれた。

「どんなに小さな疑問でもすぐに先生に聞いて、その通りに実践してきました。我流だったら、ここまでこれなかった。自分が選手としても指導者としても成長できているのは、柏木先生のおかげです」

また、多くの選手たちと関わるなかで、競技への向き合い方も変化してきたという。

「大会で出会った選手たちの中には、審査員資格を取ってまで勉強している方もいて、自分ももっと主体的に学ぼうと思うようになりました」

今年からはヨガにも挑戦し、柔軟性を高める「鳩のポーズ」や「ブリッジ」で身体を整えて、さらに美しいボディラインを追求する。川口選手が目指すのはビキニフィットネスとフィットモデルでの世界一獲得だ。

「世界のトップ選手と比べると、下半身の筋量や腰の柔軟性がまだ足りないと痛感しています。特にビキニでは下半身の迫力が求められるので、引き続きコツコツ積み重ねていきたいです。どちらのカテゴリーでも、世界一を目指して頑張ります」

【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。

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取材・文:にしかわ花 撮影:Igor & Jakub

執筆者:にしかわ花
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーとエクサイズでボディメイクに奮闘している。

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