10月12日(日)、東京都・江戸川区総合文化センターでJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)主催の『フィットネスジャパングランドチャンピオンシップス』が開催された。各カテゴリーのオーバーオールの日本一を決めるこの大会で「ボディフィットネス」では、佐々木絢美(ささき・あやみ/38)選手が優勝し、2連覇を果たした。
「2連覇できて、素直にうれしいです。師匠(木澤大祐さん)へいい結果の報告ができたこともうれしいですし、今日は両親や応援してくださる方もたくさん来ていただいて、本当にありがたいです」
2連覇がかかっており、プレッシャーを感じそうだが、ステージでは緊張よりも、「楽しい」が先行しているという。そのステージを楽しむ姿やポージングの可憐さ、安定感は一段と目を引くものがあった。
くっきりとストリエーションの入った脚や丸い肩が印象的だが、細いウエストから広がる背中も迫力がある。どのようにそのようなアウトラインをつくりあげたか伺うと、意外にも「ウエストを細くする」ことは特に注力していないという。
「学生時代に器械体操をしていて、腹斜筋が強くくびれがないので、寸胴みたいに見えてしまっていました。トレーニングをするようになって、背中が広がるようになったことで、ウエストが細く見えるようになったのだと思います」
そして、胸や肩、特に今年は背中を強化したことで、さらにメリハリと迫力のある上半身をつくりあげた。
「木澤さんと『背中の厚みが欲しいよね』というところから、意識して取り組んできて、『変わってきたね』とは言ってくださったので、少しずつは身体も変わってきたかなと思います」
次の大会は11月13~17日にスペインで開催される『IFBB世界フィットネス選手権』。
「できれば入賞はしたいですし、日本人で、ナチュラルで、世界と戦える身体を作り上げたい。そして木澤さんとトレーニングして作り上げた身体で世界のステージに立つというところで、一人で優勝したいというよりは、木澤さんに見せたいという思いです。去年の世界選手権では、優勝して会場に流れる『君が代』をお聞かせできなかったので、今年は『君が代』をお聞かせできるようにお返ししていきたいです」
【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
取材・文:FITNESSLOVE編集部 撮影:中原義史