6月27日〜28日、タイ・パタヤで開催された『2026 Mr. Universe Thailand』に出場し、ビキニフィットネス158cm以下級、さらにオーバーオール優勝を果たした岩崎有希(いわさき・ゆき/29)さん。2024年にJBBFデビューし、2025年にはオールジャパン2位、グランドチャンピオンシップス4位と一気に国内トップ戦線へ駆け上がった“ビキニの新星”が、初の国際大会で大きな結果を残した。

「国内大会しか出たことがなかったので、想像ができなかったのが良かったのか悪かったのか、全く緊張せず楽しめました」
日本の大会では、ファーストコールの中央に有力選手が集まる傾向がある。しかし今大会では、比較の流れも日本とは異なり、順位を予測することは難しかったという。
「ファーストコールには呼ばれたんですけど、その中でのスイッチも、審査員が見えるように入れ替わっていくだけという感じでした。だからこそ、ある意味順位を気にせず楽しめました。同じ階級に日本選手が4人いたことも、リラックスできた理由の一つです」
さらに岩崎さんは、オーバーオール優勝後、プロショーにも招待出場。通常はプロ転向した選手が立つ舞台に、アマチュアの立場で挑む貴重な経験となった。
「プロショーに関しては、もう本当にすごい選手ばかりでした。パンプアップしている選手たちのサイズ感がすごくて。でも、せっかく呼んでいただけたので、ものすごくありがたい経験でした」
その舞台で岩崎さんを支えたのが、チームジャパンの存在だった。夜遅い時間にもかかわらず、日本代表の選手たちが会場に駆けつけ、オイルアップ、パンプアップ、声かけまでサポートしてくれたという。
「日本選手の皆さんが、お疲れの中、夜10時くらいに会場へ来てくださって。手でオイルアップもパンプアップもしてくださって、声もかけてくださった。本当に感動しました。温かいなと思いました」
同部屋だった同じく国内トップビキニ選手の髙田千広さんにも、準備面で多く助けられた。前日の夜には同じカテゴリー・同じ階級でありながらコンディショニングをしてくれ、プロショー4位が決まった際には自分のことのように喜んでくれたという。
「本当に良くしていただきました。ご飯まで買ってきてくださって、終わった後は一緒にビールで乾杯してくれました。もう“母”でしたね(笑)」
国際大会で得た手応えも大きい。海外選手は仕上がりがハードな印象が強く、岩崎さん自身も国内基準に合わせすぎず、思い切って絞り切ることを選んだ。
「フル減量してここに合わせてきたのは、すごく正解だったと思います。仕上がりで言うと、動画を見ても自分が一番良かったんじゃないかなと思えるくらいでした」
一方で、世界の舞台で改めて見えた課題もある。オーバーオールやプロショーで並んだ選手たちは、身体の厚みや立体感が際立っていた。
「どうしても薄く見えてしまう部分はありました。海外の選手は脚や身体の立体感がすごい。そこは引き続き強化していかなければいけないと感じました。国内で見たときには下半身は成長できたと思っていたんですけど、世界基準で見るとまだまだ。今後は脚が重くなりすぎないようにしながら、上半身の立体感や丸みをもう少しつけていきたいです」
今後の目標は、国内でさらに順位を上げ、世界選手権につながる結果を残すこと。オールジャパンでは階級優勝、そしてグランドチャンピオンシップスでの上位進出を狙う。
「まずは階級を取らないと始まらないと思っています。オールジャパンで、世界基準を日本にも示せるようにしたいです。ただ絞れているだけではなく、丸みがあって仕上がっている身体を作りたい。グラチャンでも順位を上げられるようにしたいです」
岩崎さんが国際大会で強く感じたのは、日本人選手のポージングやステージング力の高さだった。一方で、フィジカル面では海外選手に押される部分もある。だからこそ、得意とする仕上がりと表現力を武器に、さらに身体の厚みを加えていく。
「日本人選手は、ポージングの美しさやステージング力があると思います。ただ、フィジカルで負けてしまう部分がある。そこでもっと戦えるように、得意な仕上がりで世界のトップ選手と並べる身体を作っていきたいです」
そして、岩崎さんが見据えるのは個人の結果だけではない。
「一人が切り込んでいくことで、世界からの日本の見え方も変わってくると思います。フィットモデルでは安井友梨さんがすごく評価されていますし、そこをビキニで切り開いていきたい。日本のビキニも世界につながれるんだよ、ということを示していきたいです」
取材・文:FITNESSLOVE編集部 写真提供:岩崎有希










