ボディコンテストで活躍する選手を取材する当メディアの投稿型企画「私のコンテストデビュー戦」。本企画では、現在コンテストで活躍している選手に自身初コンテストを振り返ってもらい、そのうえでこれからコンテストデビューを考えている人へのアドバイスをもらう。
-備えあれば憂いなし-
コンテストに向けた日々のトレーニングや食事管理は、参加者にとって重要な時間。費やす時間は人それぞれだが、数カ月から数年単位で準備をする人も多い。
しかし、実際にステージに立つ時間はあっという間。そのため、準備が何よりも重要な競技と言っても過言ではない。
2024年にマッスルゲート関東大会でコンテストデビューした黒澤由希子(くろさわ・ゆきこ/32)さんは、当日の出来事を振り返って、これからコンテスト出場を目指す人に、自身の経験を話してくれた。
「トレーニングチューブを舞台袖で紛失したり、ヒールを楽屋に忘れたり、サンダルを落としながら歩いたりと散々でした。ステージ上のことだけで頭がいっぱいで、ステージ以外のところでは準備不足だったと痛感しました」
黒澤さんが出場したカテゴリは、華やかなドレスを着用するドリームモデル。美容院でのヘアメイク時間や移動時間など、自分ではなかなかコントロールできない部分にも頭を悩ませたという。
「当日のタイムテーブルに余裕がなく、とにかく会場受付時間に間に合うかどうかが最大の悩みでした。なんとか間に合ったので、そこからは気持ちを切り替えて楽しめましたが、とにかくこれから出場を考えている方は、色々なハプニングにも冷静に対応できる心構えも大切だと思います」
そんなトラブルや失敗も含めて、努力をしてきた自分を褒めたいと話す黒澤さん。コンテストのために過ごした日々が何よりの宝物。
「事前にセミナーやインスタグラムでつながっていた選手たちと、”大会を目指す人”としてではなく、”選手”として再会でき、今日からは、”私も選手なんだ!”と誇らしく思いました」
「一緒に写真を撮ったり交流したりと記念の一日になりました。同じ競技の選手全員にお菓子を配ったのですが、"りんごを配る白雪姫みたいだった"と後日言われてしまいました(笑)」
コンテスト出場を通して伝えたい想いがあるという黒澤さん。
「コンテストは自分を高め、新たな自信を得ることに加え、同じ志をもつ仲間に会える貴重な場ですので、ぜひ一歩踏み出してください!」
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
文:林健太 写真提供:黒澤由希子
パーソナルトレーナー、専門学校講師、ライティングなど幅広く活動するマルチフィットネストレーナー。マッスルゲートにも出場経験あり。