6月7日(土)、愛媛県・新居浜市で『マッスルゲート四国大会』が開催され、ウーマンズウェルネスのカテゴリーに出場した山根詩歩(やまね・しほ/27)さんが、見事優勝を飾った。
現在、警察署に勤務し、白バイにも乗る女性警察官の山根さんは、約5年前に「衰えたくない」という思いからトレーニングをスタート。週1回のパーソナルトレーニングと平日の自主トレーニングを続けており、平日は仕事終わりに1時間ほどの筋トレ、朝は有酸素運動も取り入れるなど、忙しい日々の中でも時間を工夫して取り組んでいる。
「筋トレ歴は5年以上ありますが、減量は初めてで。挫折しそうになったこともあったんですよ」と、山根さん。折れそうになりながらもどう乗り越えてきたのか、伺ってみた。
1kgも減らず、諦めかけたことも
今年の1月からボディコンテストに向けて減量を開始したものの、最初の1カ月は体重が全く落ちなかったという。
「本当に全然落ちなくて、諦めて大会出場をやめようかと悩んでいたんです。でも、同じくフィットネス競技をしている彼に『もう1カ月だけ続けてみたら?』と背中を押してもらって、諦めるには早すぎるのかも……と思い直したんです」
なぜ初月は落ちなかったのか、自分なりに分析してもらうと「筋トレしかしていなかった」と当時を振り返る。2カ月目から有酸素運動を取り入れたことで少しずつ変化が表れ始め、結果として半年ほどで約8㎏の減量に成功した。1カ月あたり2㎏ほどのペースで、無理なく身体を引き締めていった。
「食べて動く!」をモットーに
食事は「内容も量も、ほぼ固定にしている」のだそう。ご飯は朝100g、昼150g、夜は100gをベースとし、夜の炭水化物はさつまいもに置き換えたり、朝はオートミールとプロテインでマグカップケーキ風にアレンジしたり。
おかずは胸肉やブロッコリー、卵が中心で、夜は鮭や納豆なども取り入れながら栄養バランスを意識し、食べることを楽しんでいる。
「減量を通して学んだのは、“焦らず楽しむのが大事”だということ。SNSで他人と比べてしまうこともありましたが、自分に合ったやり方を信じて続けることが大事だと感じました。最低でも3カ月は見て、1カ月にマイナス2㎏くらいのペースがベスト。急激なダイエットは筋肉も落ちてしまうので、ゆっくり進めた方が良いと思いました」
初めての経験を通して「変化には時間がかかっても、コツコツ積み重ねれば必ず結果はついてくる」ことを実感したという山根さん。「自分のペースで続けることの大切さ」を山根さんは教えてくれた。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
取材・文:小笠拡子 撮影:北岡一浩
小笠拡子(おがさ・ひろこ)
ボディビルにハマり、毎年筋肉鑑賞への課金が止まらない地方在住のフリーランスライター。IRONMAN・月刊ボディビルディング・Woman’s SHAPEなどで執筆・編集活動を行う。筋肉は見る専門で、毎月コツコツ筋肉鑑賞貯金をしている。