3月29日(土)、30日(日)に開催された『マッスルゲート神奈川』に、ビキニフィットネスに挑戦している石川多津子(いしかわ・たづこ/71)さんが出場した。29日は『還暦スター誕生』というイベントとして開催されたウーマンズレギンス60歳以上級、30日はビキニフィットネス一般の部&マスターズの部にエントリー。2日連続でステージに立ち、帰りは夜行バスで滋賀へ。翌朝5時40分に到着し、準備を済ませて仕事へ向かうというハードスケジュールだった。

「60歳以上級があるなら出てみよう」2日連続で神奈川へ
「70代だからできない」ではなく、「動けるうちは挑戦したい」。石川さんは今回も、自分自身の成長のためにステージへ立った。
今回、石川さんが関東まで足を運んだ理由は、29日に開催されたウーマンズレギンス60歳以上級だった。
「60歳以上のレギンスのカテゴリーがあると知って、募集もずっとしていたので、ちょっと出てみようかなと思ったんです」
人数が少ないのではと思っていたというが、実際には24人が出場。石川さんはその中で決勝まで勝ち残った。
「人数が少ないから募集しているのかなと思ったら、24人もいたんです。でも決勝まで残らせていただきました」
ただ、石川さん自身はレギンスカテゴリーを経験したことで、改めて自分にはビキニフィットネスのほうが合っていると感じたという。
「やっぱり日焼けの度合いが違うのかなと思って。レギンスも違うなと思って、『やっぱりビキニだな』って」
翌30日にはビキニフィットネスにも出場。70歳にして2日連続でステージに立った。
若い人には勝てない。でも昨日の自分には勝てる
石川さんは、これまでの取材でも「若い人と比べるのではなく、自分の成長を楽しみたい」と語ってきた。今回も、その思いは変わっていなかった。
「若い人には勝てないのはわかってるんですよ。だからもう、自分自身ですね。前回よりもちょっと締まった感じは、自分では思っています」
勝敗よりも、前回より身体を仕上げられたか。少しでも成長できたか。その積み重ねが、70歳の石川さんを何度もステージへ向かわせている。
今回の大会では、60歳以上級の出場者たちにも刺激を与えていた。
「昨日の『還暦スター誕生』では、みなさん『年齢を言い訳に躊躇していた』とおっしゃっていました。でも、70歳でビキニフィットネスに挑戦している私の姿を見て、『自分も自由にコンテストを楽しんでいいんだ!』と勇気を持っていただけたはずです」
60代の選手たちにとって、70代で挑戦を続ける石川さんの存在は、“まだできる”と思わせてくれるロールモデルになっている。
朝5時40分に滋賀へ到着、そのまま仕事へ
今回の遠征は、競技だけではなかった。30日の大会には、千葉に住む息子さんと中学2年生の孫娘が応援に駆けつけた。
「息子が千葉に住んでいるので、孫も応援に来てくれました。昨日は息子の家に泊めてもらって、今日は一緒に会場へ来ています」
孫娘は中学2年生。石川さんによると、美容やおしゃれにも興味を持つ年頃で、ステージ上のキラキラした世界を楽しそうに見ていたという。
だが、大会後にゆっくり家族と過ごす時間はない。石川さんはその日のうちに滋賀へ帰る予定だった。
「新幹線がないので、高速バスで帰ります。滋賀に着くのは朝5時40分。その日、仕事なんです」
70歳で2日連続出場し、夜行バスで帰宅。そのまま仕事へ向かう。驚異的な行動力だが、本人はあくまで自然体だ。
「病気もなく、ケガもないので。動ける時は動いて、仕事もちゃんとしたい。感謝しています」
ただ、石川さんはまだ満足していない。今後さらに磨きたいのは、身体ではなくポージングだという。
「まだ納得いってないところが結構あるんです。ポージングですね。片足立ちができるように、お尻がきれいに見えるように。ストレッチしたり、インナーマッスルを鍛えたりしたいです」
70歳になってもなお、「もっと良くなりたい」と語る石川さん。夜行バスで帰り、そのまま仕事へ向かう姿は、年齢を理由に挑戦を諦めてしまいそうな人たちに、大きな勇気を与えている。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
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取材・文:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介










