「何歳になっても、諦めなければ人は変われる」
そう語るのは、健康美コンテスト『PURSUIT JAPAN(パシュートジャパン)』(※)で輝かしい実績を残し、今なお進化を続ける金丸秀子(かねまる・ひでこ/67)さんだ。
※『PURSUIT JAPAN(パシュートジャパン)』とは、「鍛えた女性は美しい」をコンセプトに、日々のトレーニングや運動でつくりあげた健康美を重視するコンテスト。金丸さんは第2回大会の「Refinement Class(55歳以上)」カテゴリーA(ショートレギンス)およびカテゴリーC(ドレス)で優勝し、第3回大会ではカテゴリーCのオーバーオールで2位に輝いている。
バイタリティあふれる肉体美を持つ金丸さんだが、その背景には、日々の介護生活と向き合いながらトレーニングを重ねてきた時間があった。
【写真】67歳に見えない!金丸秀子さんのスレンダーボディ(ドレスとモノキニのステージショット)

介護の合間、自分の時間を取り戻すためにトレーニング再開
30代のころ、当時住んでいた湘南にゴールドジムができ、「ほぼ住んでいると言われていた(笑)」ほどトレーニングに没頭したという金丸さん。何事も始めたらとことんやる性格で、インストラクターを目指した時期もあるほどのトレーニング好きだった。
しかし、親の介護のために東京へ戻ることになり、ジム通いを泣く泣く断念。母親を見送り、現在は認知症が進行した父親の介護を一人で担っている。
「何か他に打ち込む、忘れる時間が欲しかった」、そう思った金丸さんは日々の介護生活の中で、何十年かぶりにトレーニングを再開。「介護に負けるな!気持ち次第で羽ばたける。挑戦あるのみ」と目標を持って『PURSUIT JAPAN』のステージに立つことを決意した。
「ただ痩せるのではなく、身体をつくる」ストレスを溜めない食事法
かつては「食べなければ身体が絞れる」と間違ったダイエットで筋肉まで落としてしまった経験もある。現在はその反省を生かし、アプローチを大きく 変えた。
「今は、ただ痩せるのではなく、必要な栄養を取って身体をつくることを大切にしています」
ボディメイクにおいて食事管理は欠かせないが、金丸さんが何よりも大切にしているのは「無理に我慢をしないこと」だ。
現在は身内が経営する夜間の仕事に切り替え、父親に夕食を食べさせてから出勤するという多忙な日々のなか、「食事のストレスはかけたくない」と語る金丸さん。野菜たっぷりのミネストローネ風スープやサラダ、卵やプロテイン、おにぎり、果物などを中心に栄養を取りつつ、食べる時間も「朝昼晩」と決めつけず、一日の中で小分けにして食べたいときに食べるスタイルをとっている。
そして驚くべきは、大好きな甘いものとの付き合い方だ。ケーキも、お饅頭も、お煎餅も、食べたいものは一切我慢しない。ただし、大会が近づいてくると「ワンバイト(すべて一口!)」で無理やり満足させるという裏技も。
「制限しすぎてストレスが溜まると、人相や肌ツヤにも出てしまうし、人に優しくなれなくなってしまいます。67歳になる私たちが輝くために必要なのは、若い人の真似ではなく、内面から出る優しさや包容力、そして人としての余裕。愛想のないおばちゃんにならないためにも、好きなものを楽しく食べて心を健やかに保つことが、結果的に舞台の上の輝きにつながると思っています」
野菜、肉類、卵、チーズ、プロテイン、果物。一日の総量を意識しながらも、心を満たす食事を続けること。その柔軟でポジティブな姿勢こそが、金丸さんの若々しさと美しい笑顔の源となっている。
身体の故障が多いこともあり、現在は週2~3回、60~90分のトレーニングをすべてパーソナルで受けている。特によく褒められる部位は背中。トレーナーにその日のコンディションに合わせてメニューを組んでもらい、集中して追い込むスタイルだ。
「トレーニングをしてから仕事に向かいます」と、生活の合間を縫ってボディメイクを継続している。
ステージに向き合う姿勢と、大会を経て得たもの
『PURSUIT JAPAN』の「鍛えた女性は美しい」というコンセプトに強く共感したという金丸さん。
「ただガリガリしているのではなく、美しく鍛えた程よい筋肉を披露できるのは素晴らしい!年齢に関係なくチャレンジできる気がしました」
ボディメイクをする上で大切にしていることについて、金丸さんはこう語る。
「ただ筋肉をつけたり、体重を落としたりすることではなく、健康的で美しく、そして自分らしくいられる身体をつくることです。年齢を重ねると、身体の変化を感じることも増えます。でも『もう無理』と諦めるのではなく、努力すればまだ変われる、まだ輝けるという気持ちを大切にしています。身体だけではなく、心も前向きになれるボディメイクを続けていきたいと思っています」
その想いを胸に臨んだ今大会では、ポージングや姿勢、歩き方など、ステージに立ったときの「見せ方」も意識して取り組んだという。
そして、大会を終えてこう振り返る。
「挑戦して本当に良かった。身体をつくる過程では、思うようにいかないことや苦しいこともありました。それでも一つひとつ乗り越え、ステージに立てたことが大きな自信になりました。前大会からの成長も実感しています。何歳になっても、諦めなければ人は変われる。これからも挑戦を続け、さらに輝いていきたいと思います」
次の目標は、今回の経験を生かしてさらに身体のバランスや美しさを磨き、もう一段上のステージを目指すことだという。
日々の生活に真摯に向き合いながら、自分をアップデートし続ける金丸さんの姿は、年齢や環境を理由に一歩を踏み出せずにいる人たちに、そっと勇気を与えてくれる。
次ページ:67歳に見えない!金丸秀子さんのスレンダーボディ(ドレスとモノキニのステージショット)
取材・文:FITNESS LOVE編集部 撮影:荒熊流星










