サマスタ選手 コンテスト

拒食症からリバウンド15kg……筋トレで取り戻した自信と強さ、女性らしさのドレス部門で2位入賞

『トレーニングを始めて一番驚いたことは、全然マッチョになれないことです!(笑)』

そう話すのは、8月31日(日)に京都で開催された『サマースタイルアワード(以下サマスタ)京都』のドレス部門で2位に入賞した佐藤晴華(さとう・はるか/27)さんだ。

【写真】佐藤晴華さんのしなやかで美しいドレスポージング

普段、教職員として働く佐藤さんは、これまでサマスタのビューティーフィットネスモデル部門、ビキニモデル部門の舞台で輝かしい実績を積んできた。2023年の大阪大会では2位、東京大会で1位、さらにハイレベルなプロ戦ではTOP5入り。翌年には関西グランプリで2位に入り、日本一を狙える位置にまで上り詰めている。

過去の自分を変えた筋トレ

数年前まで「お尻ないやん!」といじられ、自分に自信が持てなかったという佐藤さん。さらに、痩せたい一心で極端なダイエットを繰り返し、拒食症から過食症になって15kgリバウンドした経験もある。

「そんな自分を変えたくて、『筋肉をつけて強くなりたい!』と思ったんです。数字じゃなく、自分のために身体を鍛えるようになって、少しずつ自信を取り戻せました」

トレーニングを始めてからは、周囲に「お尻上がったね」と言われることも増え、変化を実感。筋トレが楽しくなり、のめり込んでいった。得意な部位は背中で、一方で胸は苦手だと言う。

「ベンチプレスをしてる姿が、『千と千尋の神隠し』の鎌爺みたいって言われたこともあります(笑)。あまり得意ではなくて避けていたんですけど、全体のバランスを整えるためにも今はしっかり胸トレをメニューに組み込んでます。筋トレをする前は分からなかったですが、全然マッチョになれないです。早くマッチョになりたいのですが……積み重ねですね!日々鍛錬と思って頑張ります!」

苦手だからやらないのではなく、苦手だからこそ続ける。その姿勢が成長につながっているようだ。佐藤さんは教職員として働きながらの挑戦だが、仕事との両立という言葉には少し違和感があるという。

「なんでも全力でやってやり込むタイプなので、仕事は仕事で集中してやっています。両立って意識はあまりないかもしれないですね。でも『絶対に定時で切り上げられるように!』を目標に頑張っています。ほとんど無理なんですけどね(笑)。好きなことを続けていくには、やらなければならないこともしっかりとしないといけないですね」

トレーニングを通じて一番の変化は心だと語る。

「昔は自信がなくて、写真を撮られるのも嫌でした。でも、トレーニングを頑張る自分が大好きで、『これだけできる自分ってすごい!』って思えるようになったんです。今では仕事でも前向きになれるし、強くなれたと感じてます。これからの目標もあって、ビキニモデル部門で日本一になることを目指しています!そのために関西グランプリでプロカードを獲りたいですね」

舞台で見せたしなやかな中にも真の強さが感じられたポージングの裏には、自信のなさを克服してきた物語があった。写真を撮られるのも苦手で、自分に自信がなかった佐藤さんだが、新たな目標を掲げて力強く進んでいく。

佐藤晴華さん【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマー・スタイル・アワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない

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取材・文:柳瀬康宏 撮影:岡暁

執筆者:柳瀬康宏
『IRONMAN』『月刊ボディビルディング』『FITNESS LOVE』などを中心に取材・執筆。保有資格:NSCA-CPT,NSCA-CSCS,NASM-CES,BESJピラティスマット。メディカルフィットネスジムでトレーナーとして活動。2019年よりJBBF、マッスルゲート、サマースタイルアワードなどのボディコンテストに挑戦中。

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