ボディメイクをしている人であれば「手に入れたい」と思う人も多い”天使の羽”がついているような背中を強みに、ボディコンテスト団体『サマースタイルアワード』のプロ選手としても活躍する安原久美子(やすはら・くみこ / 39)さん。8月17日(日)に行われた『SUMMER STYLE AWARD 2025 大奥』ではビキニモデル部門マスターズクラスで1位に輝いた安原さんは、やみくもに鍛えるのではなく、『考える筋トレ』で理想の体型を作り上げている。
ストレスで繰り返した暴飲暴食。「あれ?ズボンがきつい……?」という違和感から自身の体型が崩れ始めていることに気づいた。
「保育士として働いているのですが、仕事のストレスで暴飲暴食をしてしまっていた時期があって……。乱れた食生活を続けているうちに ”あれ?ズボンがきつい……?” と自分でも違和感を感じるようになったんです。最終的には8〜9kgほど太ってしまい、ダイエットを決意。 これが筋トレを始めるきっかけとなりました」
職業柄、出勤時間が早いため両立に苦労することもあったそう。
「保育士は出勤時間が早いのでジムに行けるのは夜の時間帯だけ。1日働いて疲れきった状態でトレーニングをしなければならないので、正直 "行きたくない" と思ってしまう日もありました。でもその気持ちに打ち勝ち、ひとまずジムにさえ行ってしまえば自然と筋トレのエンジンはかかるので。この葛藤のなかで、『とりあえず行く』選択を取れるかどうかが継続できるかどうかのターニングポイントになると思います」
継続のモチベーションは『体型維持』
筋トレを通して見事ダイエットに成功した安原さん。気づけばトレーニングを始めて6年目になったというが、継続のモチベーションは『体型維持』であるという。
「ダイエットに成功した今は、”元の身体に戻りたくない” という一心で続けています。筋トレを始めた当時にお付き合いをしていた方が、トレーナーをしていたおかげでジムに行くのがルーティン化したのは正直ありますね(笑)。今では大会出場をするほどトレーニングが大好きです。身体のことを学べるのが楽しいんですよね」
研究熱心な安原さんが身体作りをするうえで意識していることとは。
「やみくもに『高重量を扱う』ということを目的にしてしまわないことです。いくら高重量を扱えるようになったとしても、効かせたい部位に刺激が入っていなければ意味がありません。今回はフォームの見直しから図り、『効いている感覚』を噛み締めながらトレーニングをしてきました。以前に比べると扱う重量は落ちてしまったのですが、これまで以上に筋肉への負荷を感じるトレーニングができるようになりました」
より効率的かつ質の高いトレーニングを実現するには、常に自分の身体と『対話』をし、試行錯誤を続けることが大切だ。
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマー・スタイル・アワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
取材:池田光咲 撮影:中原義史
執筆者:池田光咲
IRONMANを中心にトレーニング・スポーツ系メディアや雑誌で執筆・編集活動を展開中。ベンチプレス世界選手権3位の入賞経験をもつ現役アスリート。
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