1児のシングルファザーでありながらクラシックフィジークで好成績を残す池田開人選手は、週3回、1回60分程度のトレーニングで身体をつくりあげている。そのポイントは、時間効率を重視した全身トレーニングにあった。
文:舟橋位於 大会写真:北岡一浩 写真提供:池田開人 Web構成:中村聡美

2025年ゴールドジムJAPANCUPクラシックフィジーク175㎝超級優勝
池田開人
時短トレーニングのコツは全身法と短インターバル
トレーニングは、子どもの寝かしつけが終わった後から始めます。だいたい21時から22時の間に始めて1時間程度です。トレーニング頻度は現在は週3回が基本で、多くできるときは4回のこともあります。他の選手のように週5回、6回とやるのは、今のところは難しいですね。このようなスタイルは、シングルファザーになって3年くらい続けています。

1児のシングルファザーとして、育児、トレーニングを両立
できれば細かく分割してトレーニングしたいのですが、現実的には厳しいので、今は全身法でトレーニングしています。
過去に時間があって分割法を行っていたときと変わったのは、インターバルの意識です。短いトレーニング時間でなんとかすることを考えると、切り詰められるのはインターバルの時間しかなかったんですね。以前はマイペースにゆっくりと行っていましたが、今は息が整ったらすぐに次のセットに入るようにしています。スクワットのような大きな種目は2~3分取りますが、マシン種目なら1分も取っていないと思います。
疲労度の増加とその対応策
インターバルを詰めたトレーニングに変えた結果として、それまでのトレーニングよりも疲労を感じるようになりました。おそらく、インターバルが短くなったことでトレーニング強度が上がったのが原因だと考えています。
疲労の対処としては、摂取カロリーを増やすことを行っています。それ以外だと、休むときは休むというメリハリをつけることも大事です。全身法を週に3~4回やるとかなり疲労するので、休養については特に意識しています。
スーパーセットの活用と移動時間の省略が鍵
トレーニングは、基本的には各部位1種目です。さらに、部位によってはスーパーセットも活用します。二頭・三頭なら、ケーブルカールとプレスダウンという具合で、ほとんどインターバルを取らずに進めます。肩のサイドとリアも同じようにスーパーセットです。ケーブルのサイドレイズが好きなので、フェイスプルと組み合わせたりしています。
それ以外だとスミスマシンも活用します。スミスマシンのベンチプレスの後にそのままブルガリアンスクワットをやったり、ナロープレスをやったりなどです。ポイントは、一つの場所でできる種目はまとめてやってしまうことです。異なる部位なら、疲れはしますが連続で行うことができますし、何より移動時間を省略できるのが良いところだと思います。インターバルを短くするのは先ほど申し上げた通りですが、他でも切り詰められるところは切り詰める意識でやっています。
全身トレーニングの一例
全身を短時間でトレーニングするにあたって大事なのは、臨機応変に種目を選択することです。そのため、種目やメニューは固定せず、そのときのマシンの空き状況を見ながら決めるようにしています。そんな中で一例を挙げるとすれば、スミスマシンインクラインプレス、スミスマシンブルガリアンスクワット、スミスマシンナロープレス、スミスマシンショルダープレス、チンニング、ケーブルカールという流れです。最初はスミスマシンでできる種目を行い、それからケーブルエリアに移動するという感じです。もちろん、使用の時間制限を守りながら、混雑時は長い時間の使用は控えます。
基本的には1種目3セットですが、自分は背中の広がりと肩のサイドが弱点なので、これらに関してはそれぞれ4セット行います。
メニューづくりにおいては、「この種目じゃなきゃダメなんだ」という固定概念を捨てました。仮にやりたい種目ができなくても、同じ部位を鍛える別の種目があるならそれでも大丈夫だと思ってトレーニングしています。もちろん、種目によって効きやすさに違いはありますが、だからといって、「やらない」という発想になるのはまた違うと思います。効きづらくてもやることの方が自分の中では重要です。

疲労と時間の管理が社会人トレーニーの課題
自分は自衛隊に所属していますがデスクワークがメインです。そういった意味では、肉体的な疲労は少ない方だと思います。もちろん、訓練があるときはそれだけ疲労はたまるので、動けるだけのカロリーをきちんと摂取することを心がけています。ジムに関しては、疲れて行けないときは割り切って身体を休めることが大事だと思っています。
トレーニング時間については、集中力が続くなら長時間やっても良いと思います。実際に、自分も始めたての頃は楽しくて3時間くらいやってました。ただ、途中でだらけてしまうならば、無駄なセットを行っている可能性があります。その場合は、切り替えて短時間で追い込むトレーニングを行ってみると、また違った刺激が得られて良いと思います。
自分の場合は、分割法でやっていた頃よりトレーニングボリュームは減りましたが、逆に部位あたりの頻度が増えたことで、効きやすさは上がった実感があります。
いけだ・かいと
1996年3月8日生まれの30歳。東京都出身。身長177㎝、体重81.5kg(オン)、90kg(オフ)。自衛隊員。2023年日本クラシックボディビル選手権180㎝以下級3位。2025年ゴールドジムJAPANCUPクラシックフィジーク175㎝超級優勝
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