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即時的にトレーニングの質が向上する!固有感覚受容器にアプローチする「ナボソ」の活用術【五味原 領✖️Naboso】

コンディショニンググッズ活用法の第4回は読者からのリクエストの多かったナボソグッズ。噂では聞いたことがあるけれど、何がいいのか分からない。ナボソでコンディショニングを行うとトレーニングの質が向上するという理由について掘り下げていく。

取材・文:舟橋位於 撮影:北岡一浩 Web構成:中村聡美

五味原領選手が着用するトレーナーは自身が手掛けるブランド『HANGOUTSTALL』の製品。オーストラリアのマーケットから始まった服屋で“つながり”をテーマに、シルクスクリーンで手作業の服を作っている。オンライン販売は月に一度なので公式インスタグラムなどでチェックしよう。

ナボソとは?

米国足病医が開発した、足裏の感覚にアプローチすることで姿勢や身体の動きをサポートするブランド。独自の特許技術による表面の凹凸(テクスチャー)が足裏の微細な神経に刺激を与える。バランス向上や疲労軽減、パフォーマンスアップを目指すインソールやソックス、マットなどの製品を展開している。

感覚を研ぎ澄ませるのが最大のポイント

ナボソの特徴は固有感覚受容器にアプローチできる点ですが、この商品が出るまでは、そのための良い方法がありませんでした。ニューロボールを手のひらや足裏で転がすような一般的な使い方は、特に感覚の変化を感じやすいと思います。
感覚が良くなってくると、それに伴ってトレーニングの質も自然と高くなります。手のひらの感覚が良くなると、それに続いて、手首、肘、肩のように、中心に向かって良い影響が伝わっていきます。末端を刺激することで、その効果が全身に広がっていくというのがナボソの良いところだと思います。また、必ずしも末端だけにこだわらなくても良く、自分が課題とする部位にピンポイントで使ってみるのもお勧めですね。

ナボソのきっかけは鈴木雅さん

最初にナボソを知ったきっかけは、鈴木雅さんに勧めていただいたことです。かかとに対してアプローチする手段の一つとして、ニューロボールを紹介していただきました。時期的には、ちょうどニューロボールが流行り始めた2023年ごろだったと思います。その後、パーソナルトレーニングのお客様に頂いたことがきっかけで、2024年にはセンサリースティックも使うようになりました。
元々は骨盤職人をナボソと同じような意味合いで使っていたのですが、小さい突起があるという特徴は、ナボソに特有のものなので気に入っています。また、ボールの形状をしているので、身体のさまざまな部位に当てやすいというのも良いポイントだと思います。

とりあえず試してみよう

ナボソの使用が勧められるのは、トレーニング中の動きに不安定さを感じている方です。ベンチプレスの際にグラグラ揺れてしまったり、スクワットで左右どちらかに重心が偏ったりするのが一例です。また、そもそも身体の安定や不安定について考えたことがない方にも使ってみてほしいです。
ナボソをこれから試す人は、特に難しいことは考えず、まずは一度使ってみて、その効果を実感してもらえると良いと思います。ナボソは即時的な効果を感じやすいコンディショニンググッズなので、一度の使用でも十分に変化が分かるはずです。そして、良い体感を得ることができたならば、そこから継続して使っていく流れにできるとなお良いのではないでしょうか。

目的を持って使いこなそう

ナボソは何も考えずに転がすだけでも効果を得られるグッズですが、さらに一歩踏み込んで目的を持つようにすると、効果が倍増します。人それぞれ、活性化されている部位や不活性な部位は異なるので、自分が得意な動きや苦手な動きについて理解して活用できると良いです。
私の場合は、僧帽筋下部や菱形筋が短縮しがちという特徴があります。この状態のままだと、ベンチプレスやラットプルダウンで胸を張るような姿勢が取りづらくなるので、ナボソを使って背中にアプローチしています。
自分の身体のことが分からない場合は、簡単なスクリーニングを行うと良いと思います。自分の身体について知り、改善のために活用できると良いでしょう。

コンディショニングに対する3通りの視点

ナボソ以外では、ストレッチポールを使ったエクササイズやケアを行うことが最近は多く、それ以外ではマッサージガンも使います。
コンディショニングはもちろん大事なのですが、その部分にあまりにも長い時間を取られると、肝心のトレーニングができなくなってしまいます。それもあって、今は厳選したコンディショニングのメニューを組むようになりました。もちろんその日の身体の状態によって変わるのですが、調子が良ければ3分ほどのコンディショニングでトレーニングを開始できることもあります。
自分の身体の状態を深く知る・感じ取ることが大切です。疲労度や筋肉のこわばりの強さなど、状況に応じて適切な手段でケアを行うことを心がけています。

現在のコンディショニングは臨機応変に

私のコンディショニングは、①人に全身をほぐしてもらうもの、②自分で継続可能な簡単なもの、③課題解決のための機能改善エクササイズの3通りに分類されます。
①は、他者に身を委ねた状態で全身を一通りケアしてもらうものです。
②で重要なのは、簡単なものである点です。良い効果があったとしても、手順が難しかったり時間がかかったりするものは継続しにくいです。目的が明確になれば、ごく短時間で終えられるようなものが好ましいと考えています。
③では、スクリーニングで苦手な動きを明らかにし、必要な部分に対して正しい手法でアプローチできるようにするのが目標です。このようにして身体が整うと、良いトレーニングができる状態がつくれます。

おすすめ!ナボソの使い方7選

五味原選手が実際に実施している、実施していたナボソでのコンディショニング。すぐにトレーニングでの体感が分かるということなので、ぜひ試してほしい。まずはニューロボールを手に入れて①から⑤を取り入れてみよう。

❶ボール踏み

やり方
・ボールを半球にする
・ボールの上に足を乗せる
・ボールを踏みながら、足指を開いたり閉じたりする
・さらに、つま先を上げたり下ろしたりする
・足裏の6箇所を意識しながら踏む位置を変えて繰り返す

狙い
・固有感覚受容器に刺激を与える
・足裏のアーチを正しくつくることで、膝や股関節の安定が狙える

ポイント
・図の6箇所を刺激する
・ボールを踏む時間は10秒から気持ちよく感じる程度にする

❷足部刺激

やり方
・足の甲に沿わせながらボールを転がす(足部伸筋群への刺激)
・くるぶしからかかとのラインでボールを転がす(アキレス腱・長母趾屈筋・後脛骨筋)
・くるぶしからふくらはぎの方へボールを転がす(アキレス腱・下腿三頭筋・長母趾屈筋・後脛骨筋)

狙い
・足裏のアーチの形成を狙う
・日常でうまく使えずに固くなった部分をリリースする
・活性化により各部分が正しく働くようにする

ポイント
・長母趾屈筋や後脛骨筋狙いの場合は強めに押す
・足部伸筋群・アキレス腱・下腿三頭筋狙いの場合は軽く転がす

❸背中の複数の筋肉狙い

ニューロボールを置く部位の目安

やり方
※僧帽筋下部と菱形筋狙いの場合

・ボールを床に置き、その上に仰向けで寝る
・肩甲骨のやや内側下部にボールを当てる
・そのままグリグリと刺激を与える
・腕をさまざまな方向へ動かしても良い(内転・外転、屈曲・伸展)

狙い
・筋肉が過度に短縮している状態を正常に戻す
・肩甲骨が安定することで、様々な動作を行いやすくなる

ポイント
・背中の筋肉ならどれも同じようにしてアプローチできる
・ゆっくり押し込むようにすると、深層の筋肉にも刺激が入る

❹手のひらへのアプローチ

やり方
・ボールを両手で握り込む
・手のひらの中で転がすようにしながら全体を刺激する

狙い
・手のひらの3方向のアーチを正しくつくれるようにする
・アーチの崩れが整うと、握り込む種目の感覚が良くなる

ポイント
・手のひらでアーチをつくることを意識する
・スマホ指(母指内転筋の短縮)を修正できる

❺キャット&ドッグ

やり方
・ボールを半球にし、肩幅より少し広い位置に置く
・ボールの上に手のひらの付け根部分を乗せ、四つん這いになる
・へそをのぞき込むように背中を丸める(キャット)
・顔を上げながら背中を反らす(ドッグ)
・キャット動作とドッグ動作を繰り返す

狙い
・手のひらから肩甲骨までのつながりを意識できるようになる
・骨や関節に負荷を乗せ、余計な筋肉の緊張を解く

ポイント
・ボールを使うことで、肩甲骨から手のひらへのつながりを強く感じることができる
・肘関節が余計に関与しないようにする

❻スティックでの部位刺激

やり方
・刺激を入れたい部位にスティックを当てる
・ゴロゴロと転がすように動かす ※服の上からでも地肌でもOK

狙い
・筋肉のこわばりを取る
・不活性な部位を活性化する

ポイント
・緩んだと感じるまで刺激を続ける
・部位によっては強めにゴリゴリしても良い
・動きが悪い部位は、その近接部位を刺激すると良い

❼腸腰筋へのアプローチ

やり方
・仰向けに寝転がり、膝を曲げる
・上前腸骨棘とへその中間地点にスティックの先端を当てる
・息を吐きながら、スティックを少しずつ押し込んでいく
・そのまま膝を左右に動かしても良い

狙い
・股関節の屈曲・伸展をやりやすくする
・腸腰筋の硬さが抜けることで骨盤底筋や横隔膜の機能も上がり、正しい呼吸ができる
・全身の緊張を取り除く

ポイント
・腸腰筋を刺激するために、正しいポイントに当てる

ごみはら・れい
1997年12月26日生まれ。東京都港区出身。セミパーソナルトレーニングジム『FitnessLounge Sync』『整体・鍼灸院 Sync』、アパレルブランド『HangoutStall』経営。パーソナルトレーナー (ゴールドジム代々木上原店)。2023年IFBB世界選手権クラシックボディビル168cm以下級優勝。2024年IFBB男子ワールドカップ クラシックフィジークオーバーオール優勝

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佐藤奈々子選手
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