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筋肉疲労の回復方法とは?アクティブ・リカバリーの5大メリットと注意点!おすすめの運動8選【米フィットネス誌に学ぶ】

ボディビルダーやアスリートにとって、「運動」や「栄養」とともに重要なのが「休養」だ。

しかし、単に休養を取るだけで、身体に蓄積された疲労が効率よく解消されるという訳ではない。近年のアスリート指導現場などにおいては、休養は何もせずに安静にする(パッシブ・リカバリー)のではなく、軽く身体を動かすことによってコンディショニングを整えていくという「アクティブ・リカバリー」という考え方が広く支持されるようになってきている。

そこで、本記事では米フィットネス誌で紹介されたアクティブ・リカバリーと従来型のパッシブ・リカバリーを比較検証したトピックについてわかりやすく解説する。

本記事は、海外のフィットネス事情やトレーニング文化に関する情報をもとに構成された翻訳・編集記事です。日本国内の事情や環境とは異なる部分も含まれます。

(IRONMAN2024年9月号「from IRONMAN USA」より一部Web向けに編集・加筆修正して転載)

身体を動かさない疲労回復だけでいいのか?

高強度ワークアウトを行う。すさまじい疲労感に襲われる。それを回復させるために、ワークアウト直後はジムラウンジのソファで、手足を放り出してくつろぐ。シャワーを浴びて汗を流したら、家に帰り、十分な睡眠を取る。しかし、翌日になってもまだ疲労感は抜けておらず、できるだけリラックスすることに努めながら一日を過ごす。

高強度ワークアウトの後は、疲労回復を促すために身体を休めて過ごそうとするトレーニーが多いはずだ。そうすることで、次回の高強度ワークアウトでもしっかり追い込むことができると考えているからだ。

疲労回復のための方法としては、できるだけ身体を動かさずに過ごす「パッシブ・リカバリー」が一般的だが、身体を軽く動かしながら回復を促す「アクティブ・リカバリー」という方法もある。実際のところ、どちらが効果的なのだろうか。

いずれも疲労回復に適した方法であることは間違いないが、今回はアクティブ・リカバリーについて解説していきたい。身体を軽く動かすことで血流量を増やし、ワークアウトで傷ついた筋線維に酸素と栄養を積極的に送り込むことができる疲労回復法なので、知っておいて損はないはずだ。

 

アクティブ・リカバリーとは

身体を軽く動かすことで疲労回復を狙うアクティブ・リカバリーだが、具体的にどのような運動を選べばいいのだろうか。例えばジョギングや水泳、サイクリング、ヨガ、動作を伴うストレッチングなどの運動が適している。要は、全身の血流を活発にしながらも、筋肉への負荷が強すぎない程度の運動であることが条件となる。

アクティブ・リカバリーは、思いつきでやったりやらなかったりするのではなく、トレーニングスケジュールに最初から組み込んでおいたほうがいいだろう。筋発達には疲労回復を促すための時間を確保しておく必要があるため、そこにアクティブ・リカバリーを組み込むようにしよう。

本格的な高強度ワークアウトを行うと、乳酸などの疲労物質や代謝性老廃物が体内に蓄積されてしまうわけだが、アクティブ・リカバリーによって血流を高めることで少しでも早く回復させることができる。高強度の刺激と回復方法をセットにして考えることは、筋発達を継続するために欠かせないことなのだ。

 

時間がない人はアクティブ、時間がある人はパッシブ

身体を軽く動かすアクティブ・リカバリーと、身体を動かさずに休むパッシブ・リカバリーとではどちらが筋発達に有効なのだろうか。単純に考えれば、両者を比較してもそれほど差があるようには思えないという人が多いだろう。

結果が同じだと仮定するなら、自分の生活パターンに当てはめて判断するといいかもしれない。例えばパッシブ・リカバリーでは身体をあまり動かさない代わりに、食事による栄養の確保と十分な睡眠時間が不可欠になる。風呂などに入ってできるだけリラックスする時間も設けたい。

逆に、じっとしていることが苦手、あるいはゆったりと過ごすスケジュールが組めない人にとっては、アクティブ・リカバリーのほうが都合がいいかもしれない。

どちらも結果に大差がないのであれば、あとは自分の生活習慣や性質に合わせて選択するといいだろう。

 

アクティブリカバリー5つのメリット

筋肉の疲労回復を促す

アクティブ・リカバリーはワークアウトがオフ日に行う。疲労回復を促すための軽強度運動を行うので、ワークアウト日と同日には行わない。

軽強度の運動を行うことで血流量が高まるので、前日のワークアウトで傷ついた筋肉に酸素や栄養が積極的に運び込まれる。もちろん、乳酸などの疲労物質や老廃物の除去も促されるので、筋線維の修復が積極的に行われることになる。そして、その結果として疲労回復が早まるわけだ。

コンディションを総合的に高める

ヨガや動作を伴うストレッチはアクティブ・リカバリーとして取り入れることができ、柔軟性を高めて身体の運動能力を向上させるのに最適の運動だ。柔軟性の向上や関節可動域の維持など、身体のコンディションを総合的に整えるのに役立つ運動なので、アクティブ・リカバリーとして積極的に取り入れたい。

精神的にリラックスができる

アクティブ・リカバリーは疲労した筋肉の回復を促すだけでなく、精神的なリフレッシュにもプラスの効果が期待できる。

例えばヨガなどの軽運動を行うと、神経伝達物質(エンドルフィンなど)の分泌が促され、気分が落ち着きやすくなる。実際、こうした物質の働きによってストレス感が和らぎ、気分がすっきりすることが知られている。

また、適度な運動は、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの分泌を抑制する助けとなり、心身のリラックスにつながるのだ。

凝り固まった筋肉をほぐす

高強度ワークアウトを続けていると、いつの間にか筋肉が凝り固まってくる。これをほぐすことも疲労回復につながる。軽強度の運動は硬くなった筋肉をほぐし、柔軟にしてくれる。

例えば、アクティブ・リカバリーとしてストレッチを選択すれば、動作の可動域が広がるので、ワークアウトによる刺激を効率よく対象部に伝えられるようになる。これは筋発達を促す上でとても大切なことだ。

もちろん、柔軟性を高めておくことも怪我の予防につながるので、アクティブ・リカバリーとしてストレッチを行うことは特にお勧めだ。ヨガにも同様の効果を期待することができるだろう。

怪我の予防になる

軽強度の運動は筋肉の凝りをほぐし柔軟性を高めてくれるわけだが、他にも力のアンバランスが起きている筋肉をリセットする効果も期待できる。筋力バランスが崩れていると関節にも負担がかかりやすくなるため、痛みの原因になったり、怪我を招いたりするリスクが高まってしまう。

アクティブ・リカバリーは疲労回復を促すだけでなく、過度に負担がかかっている部位をリセットすることも可能なので、結果的に怪我の予防につながる。

最近、ワークアウトによる関節の痛みが増えてきたという人は、アクティブ・リカバリーを取り入れることも一つの解決策になるだろう。

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アクティブ・リカバリーの注意事項

アクティブ・リカバリーはあくまでも軽強度で行う運動なので、決して強度を上げたり量を増やしたりしないことが原則だ。アクティブ・リカバリーの効果を引き出すためにも、以下の注意事項を守って実践してほしい。

1.無理は禁物

アクティブ・リカバリーの目的は疲労回復を促すことで、筋肥大ではない。そのため、運動は低強度でなければならないし、もちろん、長時間行ったり、追い込んだり、疲労困憊したりするまで行ってはならないのだ。

頭では分かっていても、運動を始めるとつい夢中になってしまう人は要注意だ。過剰な運動は、もはやアクティブ・リカバリーの目的から外れてしまうということを肝に銘じておこう。

2.楽しめる運動を選択する

軽強度の運動なら何を選択してもかまわない。よく行われるのはウォーキング、サイクリング、水泳、ヨガ、ダンスなどだが、自分が楽しめるものを選ぶといいだろう。疲労回復を促すための運動は、身体だけでなく精神をもリラックスさせてくれる。

3.事前に計画を立てる

アクティブ・リカバリーを取り入れるなら、事前に計画を立ててプログラムに組み込んでおくようにしたい。いつ行うのか、どの程度行うのかを事前に決めておくことで、強度にばらつきが出るのを防ぐことができる。

4.痛みがある場合は止めておく

アクティブ・リカバリーは疲労回復に効果的で怪我防止にも役立つテクニックだが、すでに怪我をしている状態ならやめておいたほうがいい。痛みがあるなら、まずは治療が先決だ。くれぐれもアクティブ・リカバリーで怪我を治そうなどと思わないこと。

今後もワークアウトを続けながら筋発達を促したいと思っているなら、必要に応じて適切な治療を受けるべきである。

 

アクティブ・リカバリー8選

軽強度で楽しみながら行えるならどんな運動を選択してもかまわないが、アクティブ・リカバリーとして適しているものには以下のようなものがあるので参考にしてほしい。

1.ウォーキング

高強度ワークアウトで強い収縮を繰り返した筋肉をほぐすために、ウォーキングは適した運動と言える。軽い歩調で20~30分程度のウォーキングを行うことで、理想的なアクティブ・リカバリーが行えるはずだ。

2.フォームローリング

フォームローリングはマッサージの一種であって、運動ではないと思う人もいるだろう。しかし、フォームローリングは筋肉の緊張をほぐし、柔軟性を高め、疲労を緩和するのに役立つので、アクティブ・リカバリーに加えても全く問題ない。

ワークアウトで疲労した部位にローラーを丁寧に転がし、凝り固まった筋線維をほぐすようにしよう。

3.水泳

水泳は全身を使う運動でありながら、筋肉や関節に負担がかからない。また、腕や脚を大きく動かすので可動域を無理なく広げる効果もあり、怪我の予防や疲労回復に大いに貢献してくれるはずだ。

決して激しい運動にならないように注意し、腕や脚を滑らかに動かして20~30分ほど泳いでみよう。

4.ジョギング

ジョギングは心肺機能を適度に刺激し、血流量を高めてくれる。長い距離を走ろうとせず、10~20分程度のジョギングでアクティブ・リカバリーの目的を果たそう。

5.サイクリング

低~中強度で固定バイクをこいだり、屋外でサイクリングをしたりすることはアクティブ・リカバリーになる。全身の血流量が高まるので疲労回復に役立つはずだ。無理に強度を高めたりせず、20~30分で終了させるようにするといいだろう。

6.ストレッチ

可動域を広げ、凝り固まった筋肉をほぐすことが目的なら、ストレッチは最も適していると言える。

ただし、反動をつけたり、間違ったフォームで行ったりすることは避けるようにしてほしい。ストレッチであっても、慎重に行わないと怪我の原因になるということを忘れないでほしい。

7.ヨガ

ヨガは呼吸をしっかり行いながら、身体の柔軟性を高めていく運動だ。関節の可動域を広げ、リラクゼーションとしても役立ち、ストレス緩和の効果も期待できる。これらのことは全てアクティブ・リカバリーにつながるので、20~30分程度のヨガを取り入れてみよう。

8.ラテラル・バンド・ウォーク

バンドトレーニングで使うバンドを脚に通した状態で横歩きを行うのがラテラル・バンド・ウォークだ。この運動によって股関節や殿筋、外転筋などが適度に刺激され、下半身の筋群をリフレッシュさせる効果が期待できる。

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