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「ぷっちょ」「プーさん」と呼ばれていた22歳 太りやすい体質から“ゴリゴリマッチョ”に【筋トレビフォーアフター】

運命的な出会いは突然訪れる。吉村陸人(よしむら・りくと/22)さんの人生を変えた出会いはゴールドジムだった。

「幼少期からずっと太っていました。小学生から高校生まで10年間野球をしていたのですが、社会人になって運動する機会がなくなったため、ダイエット目的でジムに通い始めました」

【写真】背中もゴリゴリ!吉村陸人さんのアフターショット

当時18歳であった吉村さんの体型は身長165cm、体重94kg、体脂肪率30%。長い運動歴にも関わらず、見た目から「ぷっちょ」「プーさん」と呼ばれる自分に危機感を持ったという。

「何も分からないスタートでしたが、ゴールドジムの全6回の初心者トレーニング説明会(無料)を受け、一部位1〜3種目を少しずつ学んでいきました。入会3カ月ごろからもっと色んなメニューのトレーニングをしたいと思い、自分でメニューを増やしていきました」

脚、胸、背中、肩、腕と5分割のトレーニングを週4~6回。食事はいつものメニューにたんぱく質をプラスすることを意識した。着実に取り組みつづけた結果、なんと8カ月で−24kgのダイエットに成功する。そして、そんな吉村さんの頑張りを密かに見ている人がいた。

「君もボディビルをやらないか」

ある日、同じジムに通うボディビルダーに突然そう声をかけられたのがダイエットから競技のためのボディメイクに転換したきっかけだった。1年後、吉村さんは初出場となる2022年マッスルゲート東北大会ボディビルジュニアの部で優勝を飾ることになる。

「まず食事を大会用のPFC管理法に徹底した上で、ダイエットをやめて増量に切り替えました。トレーニングは2〜2.5時間、僕は介護士をしていて勤務が日勤、早番、遅番、夜勤の4種類あるので、仕事に支障をきたさない時間帯を選んでほぼ毎日行いました。セット数やオフは疲労をみて適宜決めました」

せっかく痩せた体重を増やすということに不思議を覚えるかもしれない。しかし、筋肥大にはオーバーカロリーが必要だ。太りながら筋肉をつけ、適切に管理した減量で筋肉の減少を抑えながら脂肪を落としていくというのが、ボディビルに限らずボディメイクのセオリーである。現在の吉村さんの体重は74kg。最も痩せていたころの70kgより重い。しかし、体脂肪率は5%と徐脂肪体重(筋肉量)の増加により、肉体はガラリと変わっている。※体脂肪率は市販の体組成計によるものです。

こうして作り上げた肉体で2022年の地方大会優勝に続き、2023年には全国戦となる日本ジュニアボディビル選手権大会(16〜23歳以下)70kg超級で7位につけた。4年間で激変した自分を吉村さんは振り返る。

「身体が変わったことで、周りの目も変わり自分に自信が持てるようになりました。今後はさらにトレーニングに励んで、地元である『JBBF福島県ボディビル選手権大会』、『東北・北海道選手権大会』、『東日本選手権大会』と優勝を重ねて、『日本クラス別(体重制での日本一を決める戦い)選手権』や『日本選手権(体重無差別での最高峰大会)』で全国各地の猛者とステージで並んで勝つことが目標です。横川尚隆選手のように、いろんな人の目標になるような選手になりたいです」
※体脂肪率は市販の体組成計によるものです。

実は、太りやすいというのはボディメイクにおいては一つの才能である。食べた分を吸収できる頑丈な消化機能を持っているということは、筋肉を発達させる上で欠かせない要素になる。才能に恵まれていると感じる方は、吉村さんのように筋トレで新しい自分を発見する機会になるかもしれない。

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取材:にしかわ花 写真提供:吉村陸人

執筆者:にしかわ花
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用も行うマルチライター。ジュラシックアカデミーでボディメイクに奮闘している。

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佐藤奈々子選手
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