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がっしり肩幅で「太っている」と言われ続けた世界で戦う女子競泳選手 ボディメイクをきっかけにコンプレックスが強みに【筋トレビフォーアフター】

見事なまでの逆三角形ラインの長澤明日香(ながさわ・あすか/44)さん。2024年7月にボディコンテストの登竜門である『マッスルゲート』にレギンスカテゴリーで初挑戦し、11月にはボディフィットネスのカテゴリーで肉体美を披露してくれた。

本格的なボディメイク歴は約3年ながら、競技者としての存在感を放った長澤さん。その肉体づくりの背景には、ユニークな経歴と日常の積み重ねがあった。

【写真】長澤明日香さんが魅せる上半身の曲線美

世界で戦うためには筋肉が必要だから

「筋トレを始めたのは、マスターズ水泳の世界大会で世界の選手と戦うため。そのためには、より一層筋力を高める必要があったんです」

そう話す長澤さんは、世界で戦う現役の競泳選手。年齢とともに落ちてくる筋力を向上させるために、3年ほど前から筋トレを行うようになった。

そして長澤さんには、長年抱えてきた外見へのコンプレックスがある。それは「肩幅が広い」こと。がっしりした肩幅ゆえに「太っている」と言われ続け、ずっと心の中にその言葉が残っていた。

しかし、筋トレに取り組む過程で元女子フィジーク選手の大澤直子さんと出会い、そのコンプレックスが強みになることを知り、競泳をしながらボディメイクの道も歩み始めた。

筋トレがもたらした、心身の安定

普段は会社勤めをしているからこそ、「時間の使い方は工夫している」と長澤さん。朝にその日の時間割をシミュレーションすることで、仕事とトレーニングの両立がスムーズに。優先順位を明確にし、気の進まない付き合いは勇気を持って断ることで、心身ともに健やかなリズムを築けるようになったそうだ。

そういった工夫は食事の面でも光る。毎朝、1日の食事内容を決め、それ以外は一切口にしないというルールを徹底。これにより食費の無駄が省けるだけでなく、食べ物に対する迷いやストレスも減った。

そして、ネガティブな感情が浮かんだときこそ、スポーツクラブに行く癖をつけた。

「短時間でも筋トレに集中することで、気持ちの切り替えがスムーズにできるようになりました」と長澤さんは言う。

定期的なパーソナルトレーニングでは、トレーナーに全身をチェックしてもらい、そのアドバイスを忠実に実践。細かな修正を積み重ね、逆三角形のシルエットに磨きをかけてきた。

「より肩が張り出しましたが、コアとの対比が強調されて、理想の形に近づいた」と、自身の変化にも喜びを感じている長澤さん。

かつてはコンプレックスだった肩幅も、ボディコンテストのステージでは最大の武器に変わった。新しい環境に飛び込んだことで得られた概念の変化は、心の平穏にもつながっているようだ。

【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。

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取材・文:小笠拡子 写真提供:長澤明日香 大会写真:上村倫代

執筆者:小笠拡子(おがさ・ひろこ)
ボディビルにハマり、毎年筋肉鑑賞への課金が止まらない地方在住のフリーランスライター。IRONMAN・月刊ボディビルディング・Woman’s SHAPEなどで執筆・編集活動を行う。筋肉は見る専門で、毎月コツコツ筋肉鑑賞貯金をしている。

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