マッスルゲート選手 筋トレビフォーアフター フィットネス コンテスト

トレーニングを40セットから15セットに減らしてバルクアップ!? その秘密はトレ前のコンディショニングにあり!【筋トレビフォーアフター】

身体を大きくするうえで、筋力トレーニングは欠かせない要素だろう。だが、「身体が大きく変わったのは、トレーニングに入る前の準備をするようになってからです」と、近井拓海(ちかい・たくみ/27)さんは言う。

マッスルゲート・メンズフィジークを軸に出場し、本格的なボディメイク歴は4年目の近井さん。自身の経験を通して身につけたバルクアップと減量の方法を教えてくれた。

【写真】ハードゲイナーでも筋肉モリモリの近井拓海さん

筋トレ前の30分は、身体を整える時間

トレーニングを始めたきっかけは、意外にも「仲の良い友人に腕相撲で負けたこと」。小さなきっかけながらも、そこから筋トレの世界に足を踏み入れ、自分自身を高めていくことに魅了されていった。

特筆すべきは、トレーニングに対するアプローチだ。いかにして狙った筋肉に最大限の刺激を与えるかを追求する中で、近井さんはトレーニング前のコンディショニングの重要性に行き着いた。

「現在は、トレーニング前に約30分のコンディショニングをルーティンとして取り入れています。足裏から殿部、広背筋、肩関節へとラクロスボールを使って転がし、身体を緩めていくんです」

さらには、ピラティスの要素を取り入れた呼吸法で全身の連動性を高め、トレーニングへの集中力や対象筋への意識を最大限に引き出している。

本人いわく、この“整える時間”が、なくてはならないものになったという。コンディショニングを取り入れる前は1回の筋トレで40セット行っていたが、「15セットで出し切る」ように。

新たな家族の誕生によって筋トレの日数が少なくなったり、トレーニング時間自体は短くなったりしたものの、この“整える時間”で「しっかり身体が大きくなる感覚があって、効果を実感しました」と話す。

ハードゲイナーでもバルクアップ

かつては自己流でトレーニングしていたが、さまざまな人と一緒にトレーニングを重ねる中で「ボディメイクの考え方は人それぞれに違いがある」と気づいたことは、自身の成長にもつながった。価値観や方法論の多様性を知ることで、楽しさと奥深さを感じるようになったという。

一方で、減量においては「ストレスが最大の敵」と捉えている。

「ハードゲイナー(※)ということもあり、減量末期でも4000kcalをベースに絞っています。毎朝、身体の状態を確認してコンディションが良いと思ったときは、好きなものを食べますね。ストレスを溜めないことが、減量では一番大事ですから」

“筋肉がつきにくい”身体でも変われると、近井さんの身体は物語っている。大切なのは、限られた時間でも最大限の成果を引き出す準備と工夫だった。

(※筋肉や脂肪がつきにくい体質の人のこと。筋トレをしても筋肉がなかなか増えず、食事量を増やしても体重が増えにくいのが特徴)

近井拓海さんビフォーアフター

【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。

次ページ:ハードゲイナーでも筋肉モリモリの近井拓海さん

取材・文:小笠拡子 大会写真:北岡一浩 写真提供:近井拓海

小笠拡子(おがさ・ひろこ)
ボディビルにハマり、毎年筋肉鑑賞への課金が止まらない地方在住のフリーランスライター。IRONMAN・月刊ボディビルディング・Woman’s SHAPEなどで執筆・編集活動を行う。筋肉は見る専門で、毎月コツコツ筋肉鑑賞貯金をしている。

-マッスルゲート選手, 筋トレビフォーアフター, フィットネス, コンテスト
-,

次のページへ >


おすすめトピック



佐藤奈々子選手
佐藤奈々子選手