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尿もれを助長しているのはトレーニングが原因!?インナーマッスルをエコーで可視化した結果とは 尻トレ第一人者の岡部友に聞く Part2

岡部友さん東京都立大学・理学療法学科の神尾先生と大殿筋と尿もれの関係性について共同研究を続けている「SPICE UP FITNESS」。Part2ではインナーマッスルをエコーで可視化して分かることや尿もれに関係する骨盤底筋の動きについて伺った。
[初出:Woman'sSHAPE vol.28]

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目に見えないインナーマッスルをエコーで可視化

岡部 40代以上が多く通うSPICE UP FITNESSでは、間違った動きをお客様に提供しないようトレーナーの指導はもちろん、お客様自身の知識を向上させるためにもエコーを定期的に取り入れて動きの確認をしています。インナーマッスルと言われる筋肉は大きい筋肉の内側についていて、その働きやトレーニング時にちゃんと動いているかどうかを確認するのはとても難しい。触診によってはある程度わかるものの、唯一それができないのが骨盤底筋群です。それをエコーでチェックしようというわけです。

──尿もれのある人は、骨盤底筋が動かせていないということですか?

岡部 いえ。尿もれのある人全員が骨盤底筋が動かせないというわけではなく、尿もれがあっても骨盤底筋を動かすことができる人もいますし、逆に尿もれは一切なくても、意識的に骨盤底筋を動かすことができない人がいます。まずは「骨盤底筋を動かせる=尿もれが起きない」ではないことを、理解しておいてください。

──難しいですね……。

岡部 そうなんですよ。エコーを使う意味は「正しい状態と間違った状態を把握して、意識的に自分で動かせるようになること」にあります。間違った状態というのは「膀胱を押し下げるような動き」です。これがトレーニング中に起きていないかを確認します。エコーで骨盤底筋のチェックをしながら、やってほしくない腹圧のかけ方をしたとき骨盤底筋がどう動いているのかを見てもらいます。そして、やってほしい動きとくらべて両方の感覚をつかんでもらいます。

──ちなみに骨盤底筋に負担のかかる動きは、具体的にはどんなものがありますか?

岡部 エクササイズのなかでもジャンプ系は骨盤底筋への負担が大きいと考えられます。トランポリンや縄跳びなどですね。また仙腸関節の動きに制限がありすぎても、骨盤底筋が使われにくくなるため、どの筋肉が弱く、どの筋肉が動きを制限しているのかを見抜いてそこにアプローチしたり、骨盤底筋を動きやすくするための筋膜リリースをしっかり行ったうえで、骨盤底筋単独の動きと周りにある協働動員筋とを一緒に鍛える動きを並行してやっていくことが必要です。

──神尾先生との最新の研究状況はいかがですか。

岡部 今年の研究では、骨盤底筋の協働動員筋である内転筋や大殿筋、腹横筋との関係を調べようと思っています。あるエクササイズを行ったとき、内転筋と大殿筋のどちらに意識を向けると尿もれ改善によりつながるかを調べる予定で、尿もれを週1回以上している被験者を集めて研究がスタートします。もし気になる方がいたらぜひ、私のインスタグラムをフォローしてください。詳細が決まり次第お知らせします。

取材・文:宮部史  撮影:Ap,inc.

岡部友(おかべ・とも)
1985年12月6日生まれ、神奈川県出身。株式会社ヴィーナスジャパン代表取締役。分子整合栄養アドバイザー。高校卒業後、アメリカで運動生理学、解剖学を学び、フロリダ大学在学中に、プロアスリートに指導できるスポーツトレーナーが保持する資格NSCA-CSCSを取得。女性専門ジム「SPICE UP FITNESS」を東京、大阪、名古屋の5店舗で運営。NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演し大きな反響を呼んだ。
IG:@tomo_fitness

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佐藤奈々子選手
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