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美と力強さあふれるパワーリフター 「SNSと体重に囚われない」 痩せたことでバストもヒップも落ちた過去から筋トレでメリハリボディに進化

「SNSと体重に囚われない世の中に」

この想いを胸に、自身のトレーニング姿や体型をインスタグラムでオープンに発信している北山萌子(きたやま・もえこ/30)さん。歯科衛生士として仕事をしながら6年ほど筋トレを続けており、インフルエンサーとしても活躍している。特にユニークなのが「レギンスの下の世界」や「最高の瞬間を切り取った1%と99%のリアルの比較」といった内容の投稿だ。

【写真】美と力強さがあふれ出ている、インフルエンサー・北山萌子さん

過去に「太っているから細くならなきゃ!」と、標準体重にも関わらずダイエットを行った経験があるという北山さん。努力の結果マイナス6kgになったものの、うれしい気持ちが湧かなかったそうだ。

「バストもヒップも落ちてしまって、痩せた姿が自分のなりたい身体ではなかったんです。今振り返ると“細さ=美の基準”だと思い込んでいたんだな、と。結果は出たけどうれしくない、という違和感に気づいてから、自分が好きな身体になろう!と決めました」

これをきっかけに食事をきちんと取るようにし、筋トレをスタート。最初はYouTubeやインスタグラムのトレーニーが発信するトレーニングを真似していたが、パーソナルで教わるようになってから筋肉に効かせる意識が分かり、トレーニングが楽しくなった。

背中や下半身をメインに自分のペースで取り組み、大切にしたのは「トレーニング強度と質を高め、食べてトレーニングをする」こと。体重はダイエットを始める前と同じくらいにまで戻り、年数はかかったもののメリハリがついた好きな体型に近づいたことで、思考が180°変わったという。

「お腹に脂肪がつきやすくなりましたし、太ももは太くなりましたがセクシーでイケてる!と、自分の身体が大好きになりました」とうれしそうな声の北山さん。身体と思考、そして気持ちまで変化したことを広めていきたい、と2023年からインスタグラムで発信するように。そのリアルで等身大の投稿で人気に火がつき、現在はフォロワー3万人を超えている。

そんな北山さんが2024年から挑戦したのはパワーリフティングだ。スクワット・ベンチプレス・デッドリフトの合計重量を競う競技で、北山さんは同年の1月からトレーニングを始めた。

「30歳までにチャレンジしてみたかったことでもありました。ジム歴は長いんですが、重量を扱えないから躊躇していて……。でもトレーナーさんたちは歓迎してくれるし、『最初はみんな初心者だから』という一言で踏み出せました。記録も伸びてきて、トレーニングがとても楽しいです!」

2024年6月に初めて広島県で開催された公式のパワーリフティング大会に出場し、9月に東京の『第3回ストレングスフェスティバル』(ストロングガールズジャパン主催の女性限定パワーリフティング大会)、11月に岡山大会(公式大会)に挑戦。

2025年1月19日に兵庫県明石で開催された『第4回ストレングスフェスティバル』に参加し、スクワット82.5kg、ベンチプレス50kg、デッドリフト110kg(合計242.5kg)を記録。デッドリフトは自己ベストだったそうで、「自分でもびっくりしましたし、もっと強くなりたいという気持ちが大きくなりました」と目尻を下げる。

北山萌子さんそして、もう一つ新たなチャレンジとして2月2日オープンの『フライズ チキンショップ大阪』(@fries.osaka)にも広報兼SNS運用担当として携わることに。「美味しいものを楽しみながら、健康的で自分らしいライフスタイルを目指す発信を続けていきます」と話す北山さんの声は、自信に満ち溢れていた。

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取材・文:小笠拡子 撮影:岡 暁

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