3人のヨガインストラクターに「MYベストほぐしケア」について教えてもらうシリーズの3回目は、番外編「マタニティとほぐしケア」。教えてくれるのはMAIMAIさんです。
[初出:『Yoga&Fitness』vol.13]
ヨガから始まったほぐしの習慣
「ほぐし」を始めたきっかけは、ヨガのポーズに行き詰まったこと。
「ここがもっと動けばいいのに」というのがあって、ほぐしを取り入れました。思っていた通り、日に日にポーズは取りやすくなったんですが、何よりも日々の自分の体の変化に気づくようになったことが驚きでした。行うタイミングやほぐすパーツは変わりましたが、妊娠してからも変わらず続けています。
変わる体と心への向き合い方
お腹が大きくなってきたころ、お気に入りのポーズが心地よく感じられないことがあり、少し複雑な気持ちになりました。でも、ほぐして同じような効果が得られたことで、今はこれをやっていれば大丈夫って思えて、パッと気持ちが晴れたんです。アーサナを取ることだけがヨガではないってことを、改めて実感した瞬間でしたね。
自分の「今」を楽しむために
ヨガのクラスが始まる前は、人によってワクワクしたり、緊張していたり、いろいろな感情になっていると思うんです。そんな気持ちを少しだけクールダウンして、じっくりとほぐしてみて欲しいから、レッスンの冒頭でのほぐしは大切にしていることの一つです。妊娠に限らず、体調不良や怪我などでヨガがしづらくなることもあると思いますが、以前の自分と比べずに今の自分を楽しんでもらいたいです。
私も目一杯、残りのマタニティライフを楽しみたいと思っています!
さっそくやってみよう!
MAIMAIさんのおすすめ「マタニティほぐし」ケア
◆ブロックを使って◆
【背中・腰】
壁の前にブロックを縦に2つ重ねて置き、お尻と背中をブロックにつけて座る。両手で軽く膝を押しながら、背中をブロックに押しつけるようにして背中や腰回りの広がりを感じる。深い呼吸で10呼吸ほどキープする。
【胸・肩】
壁の前にブロックを縦に2段重ねにし、上のブロックが壁に対して垂直になるようにする。上のブロックに背中が当たるように座り、肩の高さで腕を前に伸ばす。
↓
息を吐きながら肘をまげ、肩甲骨を寄せる。曲げ伸ばしを5~10回繰り返す。胸を開いてくれるので、姿勢の改善や肩こりの緩和に効果的。
◆椅子を使って◆
【腰】
足がしっかりと床につく高さの椅子に、無理のない足幅で座る。
↓
息を吐きながら、左足で床を押すようにして右足を少し持ち上げる。足を上げることよりも、床を押している足でしっかりと踏ん張ることで、骨盤が安定し腰痛の緩和につながる。足を入れ替えて5~10回ずつ行う。
【体側】
安定した椅子に楽な足幅で座る。右手で椅子の座面を押しながら左腕を回しあげ、 息を吐きながら体を右に倒す。右の体側も伸ばすように意識をしながら、腹式呼吸を繰り返す。反対側も同様に、それぞれ10呼吸ほどキープする。
◆ベルトを使って◆
【肩甲骨】
楽な姿勢で座り、肩幅より少し広めにベルトを持って、天井に向かって持ち上げる。
↓
息を吐きながら肘を曲げ、頭の後ろにベルトがくるようにする。肩甲骨を意識しながら腕を曲げ伸ばし、5~10回ほど繰り返す。 無理のない範囲で腕を左右に動かして肩甲骨を刺激してもよい。肩の緊張がほぐれ、肩こりの軽減につながる。
【足】
片足を伸ばして座り、足裏にベルトをかける。
↓
足を軽く引き寄せながら、つま先を内側に向けたり外側に向けたりするように足首を動かす。足の血流が促進され、むくみの解消に効果的。足を入れ替えて左右10 回ずつ行う。
体と心の声に寄り添いながら、気持ちよく行なってみてください!
取材・文●高野真利 撮影●中原義史
妊娠線防止のために使い始めたWELEDAのマザーズボディオイルが今の必需品です。
妊娠中は禁止されているアロマもあるので、やはり妊婦向けに作られているものが安心だと思い、いろいろと検索して見つけました。私は妊娠してから定期的に腹部が痒くなることがあったんです。今考えるとおなかが大きくなるタイミングだったような気がしますが、このオイルを使い始めてからはそれがすっかりなくなりました。あかちゃんにもやさしい、100%天然由来成分を使用しているところもこのオイルを選んだポイントです。
教えてくれたのは…
まいまいさん
ヨガインストラクター/ヨガプログラムコーディネーター/大学非常勤講師。 多くのヨガスタジオやフィットネススタジオでのヨガ指導を中心に、イベント登壇や企画、イベントコーディネーターとしても活動の場を広げている。自身がメ ディアにモデルとして出演、またTVCMのヨガ監修などの経歴も。メインの活 動はヨガ指導であるが、近年では大学の非常勤講師としてQOLの探求、ウェ ルビーイングといった自己探求の講義もしている。ヨガのクラスや大学での講義を通して、人の可能性を最大限に引き出すことに喜びを感じ、自身のQOL 向上に繋げている。
マタニティヨガ監修
Koumei van
ZEELAND
ヨガをライフワークとし、理学療法士としての知識と経験から幅広い知識を基盤に、誰もができる運動療法としてのヨガ指導を行ってきた。また、動作分析力を高める運動指導法も導入し、より深い理解と成果をもたらすアプローチを提供している。最近では、個人の動作や身体の特性に合わせた改善策を的確に提案できる技術を磨き上げ、障害者や障害児に向けた運動療法やリハビリテーションにも力を注ぎ、世界また日本で高く評価されている彼の養成講座も注目を浴びている。
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-ヨガ・ピラティスインストラクターの最強ほぐしケア