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米フィットネス誌が「食事は回数やタイミングにこだわるべきか?」を徹底検証!

カタボリック(筋分解)を防ぐためにボディビルダーのような少量の食事を高頻度で取ることも、規則正しく食事を管理することも、日常の中で実践するのはなかなか難しい。

特にプロアスリートではなく、仕事をしながらボディメイクに励む人にとって、思うようなタイミング・頻度で食事を取ることは困難を伴うタスクだろう。

そんな悩みに答えるべく、本記事では米フィットネス誌が「食事は本当に回数やタイミングにこだわるべきか?」を徹底検証した内容を詳しく解説する。

(IRONMAN2026年8月号「from IRONMAN USA」より転載)

二極化してきた食事法

「朝・昼・夕と規則的に1日3食の食事を取り、必要に応じて間食や夜食を挟む」というのが、現代の一般的なスタイルである。

一方、ボディビルに本格的に取り組む人たちの間では2、3時間おきに少量の食事を取るという「高頻度食」の手法が主流となっている。この手法は、血中アミノ酸濃度を安定して高めることで筋肉の分解を抑え、アナボリック(同化)環境を維持できるといった考えが根拠となっている。

しかし、近年になって「インターミッテント・ファスティング(断続的断食)」という、長時間の空腹を意図的につくる食事法も広く知られるようになり、導入する競技者も増えてきている。

このような流れの中、最近では「頻繁に食事を取る」方法を選ぶか、あるいは「意図的に食べない時間をつくる」方法を選ぶかという相反する2つのアプローチが並立する状況となっているようだ。ただし、体脂肪の増減は食事の回数によって左右されるものではないという点には注意したい。

現在は、総摂取カロリーとマクロ栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物の三大栄養素)を最適に構成することが最優先であり、その前提が揃えば、食事頻度の違いによる体脂肪変化の差は限定的とする研究データによる説が有力視されているためである。

それでも、高頻度食という方法にはメリットが多くあると思われる。1回の食事量を少なめにすると、余分なカロリーが体脂肪として貯蔵されるリスクが減り、少量を高頻度で摂取すると血糖値の急激な上昇を抑えやすくなると考えられるため、体重管理や減量に役立つ可能性が高い。

また、高頻度の食事摂取は、空腹感のコントロールやパフォーマンス維持に有利な場合があるといった研究報告もある。

一方、インターミッテント・ファスティングは、空腹時間をしっかりつくることで結果的に総摂取カロリーを抑えやすいという利点がある。いずれを選択するにせよ、重要なのは自分自身が継続できるかどうかということと、総摂取量のコントロールだと言えるのだ。

 

トレーニング以外の過ごし方で全てが決まる

ボディビルダーにとっての最優先課題である筋肥大は、ワークアウトによって筋線維を傷つけ修復される過程で起こる。

しかし、筋肥大の反応はジムの中だけで起きるわけではない。ワークアウト後をどう過ごすかも意識しなければいけない。

例えば、ジムで1時間の高強度ワークアウトを行ったとしても、残りの23時間の過ごし方によって筋肥大の程度は変わってくる。どんな食事法を採用するにしても、このワークアウト以外の時間で傷ついた筋線維を修復するための栄養補給が非常に重要なのである。

さらに、十分な睡眠時間を確保して成長ホルモンなどの分泌を促すなど休養面にも、しっかりと計画性を持って取り組む必要がある。

 

カロリーは単なるカロリーではない

「カロリーは単なるカロリーではない」というフレーズを聞いたことがある人もいるだろう。これは、同じカロリー量の食事であっても、構成内容によって身体の受けるインパクトは変わるということを意味する。

また、目的によってはカロリーの内訳だけでなく、摂取タイミングがワークアウトの効果に影響する場合もある。摂取する栄養成分や摂取タイミングによってホルモン反応の連鎖が引き起こされることもあるからだ。

筋量アップを目指す場合

筋量アップ(除脂肪体重の増加)を優先させる時期には、朝の有酸素運動を省略し、起床したらすぐに1回目の食事を取るようにする。その食事にはタンパク質や少量の脂質、そして多めの炭水化物を含めるようにする。このような食事を起床直後に摂取することで、身体を速やかに異化状態から脱却させ、同化作用の軌道に乗せることができると考えられる。

体脂肪減量を目指す場合

起床後の空腹状態での有酸素運動は、体脂肪の利用率を高める手法として多くのアスリートやボディビルダーたちに実践されている。ただし、体脂肪を減らす本質はあくまで消費と摂取のエネルギー収支であり、空腹時の有酸素運動だけで大きな差が生まれるわけではないということは知っておきたい。

 

クレアチンはトレーニング後が有利?

スポーツ栄養学の国際的学術団体であるインターナショナル・ソサイエティ・オブ・スポーツニュートリション(International Society of Sports Nutrition:ISSN)の機関誌に掲載されたボディビルダーを被験者にしたクレアチンの摂取タイミングに関する研究によると、クレアチンを「ワークアウト前」に摂取した場合と「ワークアウト後」に摂取した場合とでは、筋量や筋力の向上に統計学的な明確な差(有意差)は認められなかったという報告がある。

この結果から、必ずしもワークアウト後にクレアチンを摂取するのが正解というわけではないということが推察できる。

 

大切なのは継続可能かどうか

筋発達に効果的とされている食事プランはさまざまあるが、それが複雑であればあるほど継続が難しくなり、結果が得られる前に断念してしまうこともある。自分にとって継続可能な方法を選ぶことも戦略であるということを忘れずに、以下の事柄を参考にしてほしい。

【食事量】総合的なカロリー量は、高頻度食でもインターミッテント・ファスティングでもほぼ変える必要はない。
【組み合わせ】食材の種類や組み合わせは、食事法にかかわらずしっかり考慮されるべきだ。ただし、複雑な内容は継続が難しくなるので、できるだけシンプルで、日常的に入手しやすい食材を使ったメニューを組むようにする。
【代謝】減量が目的なら、代謝は低いより高い方が良い。ただ、これは食事計画によって大差が付くものではなく、多くの場合、遺伝的要因や除脂肪体重の量などが絡んでくるということをあらかじめ認識しておこう。

このように、カロリーの内訳や食べるタイミングにいくつか工夫をした方が良い点は見られるが、ワークアウト直後にプロテインシェイクを飲み、その1、2時間後に炭水化物とタンパク質を含む食事をすることが習慣になっているなら、それをあえて変える必要はないだろう。特にマイナス面がある訳ではないので、継続可能かどうかといった視点でプランを練ってほしい。

 

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