「おいしくて楽しい、高たんぱく食品の開発」をモットーに海外にまで足を運ぶ48歳の探究心を追った。
──健康食品開発に携わられてきたなかで、プロテインを主軸とされたのはなぜですか?
大丸 プロテインの可能性と奥深さに魅了されたからです。プロテイン、つまりたんぱく質は、20種類のアミノ酸からなる結合体です。アミノ酸は種類ごとに働きが異なるものの、どれも人体にとって非常に重要な役割を担っています。多様性に満ちたアミノ酸の働きを、どんな人のためにどのように活用するか……。商品を企画・開発する上でこれ以上ない面白さを感じています。 また、弊社はプロテイン以外のサプリメント開発も数多く手がけてきましたが、多くのサプリメントには味が求められません。一方、プロテインは味が非常に重要な要素です。良い素材や成分を使っても、それがそのまま良い味になるとは限らない。この難しさとやりがいが、プロテインに集中して取り組みたいと思った理由です。
──御社のプロテイン開発に込める想いを聞かせてください。
大丸 現在のプロテイン市場では、「1kgいくら」「たんぱく質含有量は何グラムか」といった数値ばかりが注目されます。しかし、私たちは成分表に表れない「品質」にこだわります。例えばホエイプロテインなら、原料となる牛乳を生む牛の健康状態、食べている草の質、牛舎や集乳車の衛生環境、酪農場から工場までの運搬距離、加熱処理に至るまで把握し、ときには現地で視察して納得できる原材料を使います。これは一般的なプロテイン製造では珍しい、弊社独自のこだわりです。商売としては効率的ではないかもしれません。でも、「自信を持って良いと言えるものだけを提供したい」という私の信念に基づいています。
──プロテインを含む健康食品に、どのような可能性を見出していますか?
大丸 私は今後、プロテインをはじめとする健康食品が多くの方にとってより身近な存在になることを確信しています。いまだ、プロテインに対して「ケミカルな薬」という認識を持っている方が多くいらっしゃいますが、本来は、良質なたんぱく質(アミノ酸)を効率よく摂取することができる、「究極にシンプルでごまかしのきかない食品」です。私はその認識を一般的なものにしていくために、誠実な製品をつくり続けることに使命を感じています。 また、弊社名「REDAS」は「RESULT(結果)」と「REACTION(反応)」に由来し、効果への妥協ない追求と責任感を表します。実際、うれしいことに、提供した健康食品で「人生が良い方向に変わった」「救われた」という声を数多くいただいています。私自身、日々のプロテイン摂取によって心身ともに実年齢より若々しくいられていると実感しています。
──今後の目標をどうぞ!
大丸 最近、ダイセル社によって「8PN(ハチピーエヌ)」という、加齢に伴う筋萎縮抑制・筋量の回復促進・アミノ酸の取り込みの促進が期待される機能性食品素材を量産する技術が開発されました。弊社は現在、ダイセル社との共同の取り組みによって、この8PNを使用したプロテイン等の商品開発に力を入れています。このような新しい挑戦を続けることで、今後のフィットネス・ウェルネス業界に貢献したいと考えています。
取材:にしかわ花 写真提供:大丸祐介
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーでボディメイクに奮闘している。