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6.13RIZIN直前!井上直樹×志朗クロストーク バンタム級もうひとりの優勝候補と国内トップレベルのテクニシャン

RIZINバンタム級トーナメントで朝倉海と並んで優勝候補のひとりとして注目を集める元UFCファイターの井上直樹。一方、志朗は那須川天心と2度対戦しいずれも敗れはしたが、国内トップレベルのテクニックと、対戦相手の細部までを分解し尽くす研究ぶりに評価が高まるばかり。競技は違えど合同練習しているという2人を、志朗が所属するBe WELLキックボクシングジムでキャッチした。

取材・文:安村 発 撮影:木川将史

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──お二人の初接点はいつ、どういうきっかけだったのでしょう。
井上 昨年5月から永末〝ニック〟貴之トレーナーに見ていただくようになりました。永末トレーナーは志朗さんのセコンドに付いていて、僕はちょうどキックの練習をしたいと思っていたので、永末トレーナーに志朗さんと繋いでいただきました。
志朗 一緒に練習するようになったのは半年ぐらい前からです。ニックさんのフィジカルトレーニングでは、木、土の週に2回、時間が被るぐらいでお互いに全く別なメニューをやっています。

井上直樹×志朗

──競技は違いますが、お互いのことはご存じでした?
志朗 井上君はプロデビュー前にキックのJ‒NETWORKアマチュア大会で優勝などしていたので、名前だけは知っていました。一緒に練習することになり、井上君のことを調べてみたら、日本人史上最年少の19歳でUFCと契約しているというので実力はあるんだなと。試合映像を見たところ、身体能力は高いし、打撃がこんなにできるんだ!? とビックリしました。実際に手を合わせてみたら、自分が思っている以上に打撃のレベルは高いなと感じました。
井上 僕は那須川天心選手と試合をしているのを実際に生で観た時、僕がMMAのジムでやっている選手と比べ物にならないぐらい打撃の上手さを感じました。天心選手とやった選手はみんなパンチをもらって倒れますけど、志朗さんは全然もらわないじゃないですか。もう別次元の選手だなと。
──ニックトレーナーからは井上選手の打撃やフィジカルについてどのような評価を聞いていますか?
志朗 やはり評価は高いですよ。ニックさんは彼のことを凄く褒めているので、珍しいです。「身体能力はある程度あるし、MMAの中でも打撃のレベルはトップにある。勝てる人はいないんじゃないの?」と言っていました。彼は対応力が凄くあって、言われたことがすぐにできるようになるんです。小さい頃から格闘技をやっていたというのもありますし、「ここを変えた方がいいよ」「ここはこうした方がいいよ」とアドバイスしたら、次に来る時は修正されているので、毎週こうやってスパーをするのが楽しいです。井上君が来るたびに成長も見られていて、井上君がこう変えてくるんだったら、自分も次はこう変えなきゃいけないと思って変えていけるのでお互いに切磋琢磨するやり取りができています。あと、リーチもあるし身長も高い井上君と普通に攻防ができたら、同じ体格の選手とやっても余裕に感じます。自分にとっても井上君とスパーすることはメリットだらけです。ベースは空手だよね?
井上 元々はフルコンタクト空手をやっていました。
志朗 なので蹴りも普通に速いですし、パンチもスピードがあります。MMAの選手のパンチって大振りで打つイメージがあったのですが、シャープに打つんですよね。キックルールでも全然通用するポテンシャルはあると思います。キックだと誰がいる階級なんだろう?
井上 60㎏なので……。
志朗 60㎏だと誰がいますか? 井上君とやり合えるような選手は思いつきません。皇治選手には余裕で勝てるんじゃないですか(笑)。
──志朗選手との練習ではどういうことを重点的に学びに来ているのでしょう。
井上 ここではスパーリングをメインにやらせてもらっていて、実際に僕の打撃がどこまで通用するのかを体感したいと思って来ています。MMAの試合では蹴ったらキャッチされるので、そんなに蹴りをする場面が少ないじゃないですか。ここだとキックルールで蹴りが思う存分使えるのも面白いです。
志朗 強めのマススパーで、倒すことよりも速さを意識し、技術を進化させます。井上君の次の相手はサウスポーじゃないですか。そこで距離感、位置をどのようにしたらいいかの話をよくしますね。
──志朗選手がミットを持つこともありますか?
志朗 それはないです。「この攻撃は危ないですよね」「この攻撃はいいよね」とスパーをしながらアドバイスをします。

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佐藤奈々子選手
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