【筋肉超人伝説】日本ボディビル史上最年少ファイナリストが、”難関”東京のチャンピオンになる直前の話(後編)

23歳以下のジュニア世代をリードする相澤隼人選手。まだ10代という若さで、既に7年目というコンテストキャリアを持ち、ボディビル界を牽引するトップ選手への成長に期待が寄せられている選手の一人だ。成長著しい大注目の相澤選手に、トレーニングや大会、そしてライバル選手などについて話を聞かせてもらった。
(本内容は月刊ボディビルディング2019年6月号「特別取材相澤隼人」から修正引用)
取材:吉田真人 写真:中島康介

【必見!】相澤隼人選手の2019年東京ボディビル選手権優勝前のトレーニングメニュー大公開

2019年東京ボディビル選手権最年少優勝 相澤隼人選手

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◆トレーニングとダイエット

吉田:トレーニングについてだけど、テーマはあるのかな?

相澤:今年のテーマはアウトラインです。第一印象はリラックスで決まるので、肩の張り出しと脚の外側です。ラインナッブで並んだ時のリラックスポーズなど、特に国際大会はリラックスで順位が決まると言ってもおかしくないですし、最初にインパクトのある選手が上に行くと思うんです。

吉田:インパクトのあるアウトライン作りという事だね。

相澤:そうです。自分はインパクトのある選手じゃないんですよ。弱点が少ないから上位に行けたんだと思うんです。弱点が少ないだけであって、決してインパクトのある選手というわけじゃない。だけど、弱点がない事にプラスしてインパクトがあれば無敵状態になると思うんです。だから、完成度を高めつつインパクトをつけたいですね。

吉田:そのために、どんなトレーニングを行なっているの?

相澤:肩だとインクラインのサイドレイズです。フリーウエイトって重力運動なので、上下にしか重さが掛からないので、身体を倒して挙げる事によって三角筋にダイレクトにストレッチが掛かるので取り入れています。それから、自分は肩の感覚があまり良くないので、上でしっかり収縮させるサイドレイズです。上で3秒くらい止めて、下では下げ切らず身体から30度くらい離して。そこからまた挙げる。という感じです。感覚が良いので、今年はそれを取り組んでいくつもりです。大腿の外側広筋はスミスマシンのスクワッ トです。両足をぴったりくっ付けて顎を引いてしゃがみます。

吉田:踵を付けるという事?

相澤:踵もつま先も付けます。

吉田:両足を揃えてぴったりと付けるんだね。

相澤:そうです。それで、外側の踵重心です。顎を上げてしゃがむとお尻から下り るので臀部の方に入りやすくなるんですけど、ちょっと顎を引く事で膝から下りやすくなるんですよ。それから、アウトラインでは背中の広がりです。広背筋の上部と大円筋を強化しようと思っています。

吉田:具体的な取り組みは?

相澤:特に変えたものはないですね。でもハンマーのフロントプルダウンではシートを一つ下げて、そうすると引く位 置がちょっと下がるので、そうすれば今まで広背筋の中部から下部でやっていたのを、中部から上部でやる感じになります。今はそんな感じで取り組んでいます。

吉田:しっかり考えながらトレーニングしているのが分かるよ。

相澤:考えるとキリがなくなっちゃいますけど、でも考えてやると楽しいですね。今までは「どこ狙い?」って言われても分からなかったんですよ。取りあえずメニューをやる、みたいな感じで。以前、レッ グプレスをやっている時に (鈴木) 雅さんに、「それどこ狙いでやっているの?」と聞かれたんですけど、「どこ狙いっていうのもないですけど」みたいなやり取りがあって。「直筋でやってみなよ」って言われて。それで去年は直筋で取り組みました。

吉田:しっかりターゲットを意識するようになったんだね。

相澤:はい。どこを効かせるのか明確にして、目標を持ってメニューを作るよう にしています。

吉田:ダイエットについてだけど、去年の減量幅はどのくらいだったの?

相澤:減量幅は去年が一番大きくて14kgくらいです。ピークは84㎏だったんですけど、腰を怪我して1ヶ月くらいトレーニング出来なくなって、そこから減量をスタートして、結局70㎏でした。本当は72㎏で仕上げる予定だったんですけど、72㎏になった時に全然仕上がってなくて、「これはダメだな」と思って、それで絞れるだけ絞る事にして、最終的には70㎏でした。

吉田:イメージ通りにはいかなかったんだね。

相澤:4月後半から始めて、月に2、3㎏くらい落としていったんです。でも、これまであまり計画通りにいったこと事はないですね。今年はもう少し計画を立てていこうと思っています。

吉田:ダイエットは食事と有酸素運動の組み合わせで行ったの?

相澤:有酸素は基本的にやりませんでした。高3の時(2017年)にカロリーを増やして有酸素も増やしたんですけど、それで絞れたんですよ。でも去年はダイエット中盤から有酸素をやり始めたんですけど、そうしたら疲労が抜けなくなって、逆に絞れなくなったんです。それが 大会の1ヶ月前で、(鈴木) 雅さんに相談したら、もう有酸素やらなくていいからパワーマックスでHIITだけするように言われて、そうしたらストンと落ちたんです。有酸素をやるのが悪いわけじゃないですけど、それが結果に繋がるとは限らないというのが勉強になりました。本当に疲労が抜けないと体重落ちないです。今年はなるべく有酸素をやらないで 減量したいです。

計画性を持った目標設定

吉田:この先の目標は?

相澤:日本選手権のトップに行きたいです。行きたいというか、行きます! そのくらいの気持ちでいます。そこに行くためには、日本クラス別と東京選手権でつまずいちゃいけないと思うんですよ。そこも本気で取り組んで、日本選手権にも出始めたいと考えています。“世界ジュニア”も獲りたいタイトルです。自分の経験値を上げ、選手としての価値を高めるためにも大事だと思うんです。

吉田:今年はジュニアに出ないの?

相澤:今年は出る予定はないです。本当は出たかったんですけど、そうなるとコンテストシーズンが8月から11月になってしまうんです。

吉田:ダイエット期間を含めるとかなり長くなるね。

相澤:そうですね、身体の成長が第一なので…。今年東京を獲ってしまえば、日本選手権一本なら来年からは10月でまとまるんですよ。日本ジュニアが10月で、11月が世界ジュニアだとすれば、2ヶ月でまとまるんですよね。その方が効率は良いですから。

吉田:それは東京選手権の勝利宣言?

相澤:ハハハハ、頑張ります!

まだ10代という年齢ながら、23歳以下のジュニア世代を牽引する相澤隼人。将来を見据えるその視線の先には、日本だけではなく、世界の舞台も視野に入っている。高校生選手権、学生選手権、ジュニア選手権とステップアップしていき、今年はいよいよ年齢制限のない社会人大会へと進出する。
次世代を担う若き大器がベテラン選手たちとの比較の中でどこまで通用するのか、どんな可能性を見せるのか、大いに注目したい。

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