ヨガ

『Shieca と学ぶピラティスwith 菅原順二』 骨盤まわりを動かし “本来の正しいポジション”を知る。

小倉シエカさんと菅原順二さんピラティスインストラクターの資格を持つ小倉シエカさんとともに、マスタートレーナーの菅原順二さんの解説でピラティスを学ぶコーナー。今回のテーマは「骨盤」。骨盤まわりは気づかないうちに固まっていたり、ゆがんでいたりすることも。きちんと動かせるか?逆に安定させられるか?骨盤まわりの現状把握ができるエクササイズを紹介していただきます !

発売中の雑誌『Yoga&Fitness vol.11』に掲載の"Shieca と学ぶピラティスwith 菅原順二 骨盤まわりを動かし “本来の正しいポジション”を知る。”より内容を一部抜粋してお届けします。(全内容はYoga&Fitness vol.11でお読みいただけます)骨盤まわりの現状を知るエクササイズの一部をご紹介!

【写真解説】骨盤まわりの現状を知るエクササイズの一部をご紹介!

シエカ 今回のテーマは骨盤ですが、ピラティスでは骨盤と背骨をニュートラルポジションに保つことが基本とされていますよね。

菅原 仰向けに寝た状態で骨盤が左右前後に傾かず、床と背中の間に少しすき間ができるくらい背中が自然なS字カーブを描く。それがいわゆるニュートラルポジションですが、僕はふだんの生活の中でニュートラルを保つことに、そこまでこだわる必要はないと思っていて。

シエカ 骨盤の安定はもちろん大事だけれど、その時々の動作にマッチした骨盤の位置や角度も重要だよと?

菅原 まさにその通りで、ピラティスの創始者であるジョセフ・ピラティス氏も、寝た状態のニュートラルポジションより、むしろ座った時にきちんと骨盤と脊柱を立てることへのこだわりのほうが強かった気がします。そもそも骨盤は股関節から脚へとつながっているから、骨盤が他の部位と連動することで、初めてナチュラルな動きで歩いたり走ったりできますからね。

シエカ たしかに骨盤イコール、ニュートラルを保つということだけにとらわれるのは、ちょっと狭い考えかもしれませんし、こだわりすぎると姿勢固定にもつながりそうです。

菅原 骨盤を固めすぎている人って、ウエイトトレーニングやスポーツ動作はもちろん、ふだんの日常動作もやりづらいはずなんです。そういう場合は、たとえば股関節だけを動かす、骨盤だけを動かすといったアイソレート的な動きをまず行い、次に両方の動きをつなげていく。そうすることでよりスムーズで自然な動きができるようになる。

シエカ 自分では股関節だけ、骨盤だけを動かしているつもりでも、実は固まっていて他の部分まで動いてしまっている人は意外に多いと思います。ニュートラルにこだわる必要はないけれど、一度は骨盤のニュートラルポジションを知っておくと、ふだんどれだけ左右差や動きの偏りがあるかがわかってきますよね。左右差や動きづらさを見逃して関節に負担をかけないためにも、自分にとって正しい位置を知ることは大事だと思います。

菅原 自分の身体をパーツごとに現状把握できて、さらにパーツを組み合わせて全身をバランスよく動かすトレーニングもできる。両方できるのがピラティスの面白いところですよね。とにかく、現状把握を含めて「自分の身体を知る」というのは本当に大事だと思います。レッスンなどでもいつも言っていますが、この世に同じ骨格の人は存在しないので。

シエカ 男女の骨盤の違いだけ見ても女性のほうが広くて浅めですし、同じ女性であっても骨格は本当に人それぞれ。だからこそ、自分のスペックをまずは把握して、自分にとってベストのポジションを探していくことが大事ですね。

菅原 その意味では、ヨガやピラティスはまさに自分を知るためのツール。今回もいくつかピラティスの動きをご紹介しますが、股関節などをいろいろ動かしてあげることによって身体のクセを知り、ちょうどいい骨盤のポジションを探してみてほしいと思います。

【写真解説】骨盤まわりの現状を知るエクササイズの一部をご紹介!

取材・文:藤村幸代 撮影:中原義史 (初出:Yoga&Fitness Vol.11)

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