5月25日、所沢市民会館ミューズで行われた『ベストボディ・ジャパン2025さいたま大会』。プラチナクラス(60歳〜年齢無制限)では、鈴木多美子(すずき・たみこ/64)さんがグランプリに輝いた。
「満点でのグランプリ獲得、とてもうれしいです。今年さいたま大会では4度目、そして千葉大会では5度目の優勝を達成することができました。昨年TOP10入りに終わった日本大会でも、今年はさらなる上位を目指したい!と思っています」
鈴木さんがウエイトトレーニングを開始したのは56歳のころ。年齢とともに胸は小さく、ウエストは太くなっていく現実を目の当たりにしての一念発起!当時は「重いものを持ちたくない」とすら思っていたと言う。
「食事に気を付けつつ、背中とヒップを鍛えて大きく、ウエストはキュッと締めて細く……。続けるほどにボディラインが変わっていくのが楽しかったですね」
そして大会に初挑戦したのもまた56歳のとき。当時はクイーンクラス(50歳〜59歳)でのチャレンジだった。
「最初は予選落ち続きでしたが、それでもめげずに出場し続けました(笑)。ポージングやステージングについてはとにかくレッスンを重ねること、そして大会出場の場数を踏むことが重要だと、痛感しています」
鈴木さんの、自他ともに認めるストロングポイントのひとつが、まさにこのポージング。
「ステージの上で軸をぶらさずに動く、止まる、そしてかっこよくポーズをキメるには、体幹の強度が欠かせません。体幹の筋トレのほか『素早く動き出してピタっと止まる動き』を繰り返すトレーニングにも効果があると感じています」
得意分野を磨くほかにも、2025シーズンに向けて強化したポイントがある。
「ウエストを絞り、またヒップアップに励み、よりメリハリあるボディを目指しました。実は腰を痛めてしまって脊柱管狭窄症と診断されているのですが、身体の仕上がりの面でもステージングの面でも、正直今年は昨年より調子がいいんです」
自信に満ちた表情でそう言い、そして「でも油断するとすぐ加齢が身体に現れます」と笑う。
「だからこそ自分の弱点を少しでも改善していけたらといつも心がけています。上を見てもキリがないし、横を見てないものねだりをしても仕方がないので、自分に何が合うのかを見極めて、それを継続するのが一番なのかなと思っています」
年齢を言い訳にせず、等身大の自分を受け入れ磨き続けていく。そんな鈴木さんのチャレンジはこれからも続いていく。
執筆者:大塚真奈美
編集者・ライター。ヘルス&フィットネス、美容、グルメなどの分野で企画・編集・取材・執筆。群馬県出身、東京都在住。
取材:大塚真奈美 撮影:舟橋賢
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