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中京大学19歳ボディビルダーの挑戦 若年層に進むボディメイク競技ブーム【筋トレ】

近年、ボディメイク競技の人気が急上昇している。特に10代・20代の若年層の参加が顕著で、2025年の『JBBF高校選手権大会』ではカテゴリー総計120名、『JBBF日本ジュニア選手権大会』(オールジャパンジュニア含む)では339名が出場し、過去最多を大きく更新した。ボディビルを始めとするボディメイク競技に若手の参入が続いている。その背景には、競技への理解の進展、環境の変化、そして若手トップ選手の活躍がある。

【写真】大人顔負け!?永谷雄大選手のバルキーな肉体
永谷雄大選手

19歳のボディビルダーの挑戦を支える環境

「身近な仲間とトレーニングや減量の相談ができたことが大きな力になりました。家族も応援してくれるので、全力で競技に挑戦できています」

8月24日(日)に開催された、愛知県ボディビル選手権大会に出場した永谷雄大(ながや・ゆうだい/19)選手は、中京大学スポーツ科学部2年生。トレーナー学科を専攻し、スポーツ選手を支える専門知識を学びながら、自身もボディビル競技に挑戦している。

「補強で行っていたトレーニングを学ぶうちに、周囲から筋トレの方法について相談されることが増え、もっと深く学びたいと思うようになりました」

フィットネスジムの増加によるトレーニング人口の拡大や、スポーツ名門校である中京大学が2022年にトレーナー学科を新設するなど、トレーニング業界の環境は量・質ともに向上している。

仲間と共に挑むステージ

愛知県大会で、永谷選手は初心者向けの『チャレンジクラス』に出場。このクラスは、2024年に日本王者となった“ジュラシック木澤”こと木澤大祐選手が初出場した舞台でもあり、20代から40代を中心に参加人数が多く選手層が厚い。34名の出場者の中から決勝進出の上位12名に残り、フリーポーズを披露した。9位という結果ながら、ハイレベルとされる愛知県大会での決勝進出は大きな一歩だ。

「同じ大会に出場した山本舜選手や飯島拓斗選手は、大学やアルバイト先のジムでの同期で、一緒にトレーニングをする仲間です。ライバルでもあり、友だちでもある彼らの存在が頑張る原動力です」

永谷選手はサッカーやバレーボールを経て筋トレの魅力に目覚め、高校3年生から本格的にボディメイクに取り組んでいる。現在は片道2時間の通学、ジムと居酒屋でのアルバイトを両立しながら、週4日のトレーニングを欠かさない。「誰よりも大きくなりたい」という姿勢を両親も応援し、永谷選手の高校生時代から大会出場をサポートしている。

若手トップ選手に憧れ、未来を見据える

永谷選手が憧れるのは、20代前半で日本ボディビルのトップクラスに躍進した、“超新星”渡辺史也選手と“昇龍”刈川啓志郎選手だ。2024年の日本選手権では、長くベテラン選手が占めていたファイナリスト12名中6名が20代・30代と、若手選手の台頭が顕著だった。また、13歳でボディビルデビューを果たし、19歳で日本選手権のファイナリストに名を連ね、2021年から2023年まで3連覇を達成した相澤隼人選手などの活躍が、若年層のボディメイクブームを牽引しているとみられる。

「いつかJBBFボディビルのトップ選手たちと肩を並べたい」と意気込む永谷選手は、9月28日(日)の学生選手権大会にてフィジークで挑むも予選敗退。全国の壁の厚さを実感しつつも、来シーズンに向けて意欲を燃やす。

「現状の課題はシンプルに筋肉量と絞りのどちらも足りていないことです。来年はボディビルでの全国入賞を目指して、仕上がり体重を5kgは上げることを目標にトレーニングに真剣に取り組みます!」

今後、ますます盛り上がりが予想されるボディメイク競技。永谷選手のような若手選手の果敢な挑戦が、競技の未来を支えていくだろう。

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取材:にしかわ花 撮影:上村倫代

執筆者:にしかわ花
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』『Womans'SHAPE』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーとエクサイズでボディメイクに奮闘している。

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