
これまでで腕が一番発達したと感じるのは、アームレスリングの試合にも出ていた2015年から2016年ごろです。アームレスリングのための練習を行う中で、トレーニングの考え方が確立されたように思います。
ポイントとなるのは、手のひらのどの点にウエイトの中心を置くかということです。このことは、現在パーソナル指導を行っているお客様にもお伝えしています。
物をつかむことを考えた場合によくあるのは、指先が動いてつかみにいくパターンです。私のトレーニングにおいては、そうではなく、手のひらで押さえにいくことを重視しています。手のアライメントを意識して、手のひらで重量を受ける感覚は、アームレスリングの練習で身につけました。このように、「点」ではなく「面」で捉える考え方は、アームレスリングでは一般的なことなのですが、意外とできていない方も多いのかなという印象があります。
- 「このような位置にバーベルを乗せています。手のひらでしっかり握り、関節を正しいポジションに決められるようになると、動かす必要のない他の関節の関与が少なくなります」
手のひらでしっかり握り、関節を正しいポジションに決められるようになると、動かす必要のない他の関節の関与が少なくなります。二頭筋のトレーニングを例に挙げるならば、動かすべき関節である肘関節が適切に動き、重量による刺激がしっかり筋腹に乗ってくるということです。
逆にこれまでを振り返ってみて、あまり腕の発達に効果がなかったなと思うのは、種目の変化に腕の成長を求めたことです。種目ごとの動作にこだわりすぎた結果、「筋肉を増やすためのトレーニング」ではなく、「トレーニング動作が上手くなるためのトレーニング」になってしまったのが失敗だったと思います。
これを踏まえて、今は極端な種目変更はしなくなりました。基本的な種目で、二頭筋は5種目、三頭筋も5種目行っています。動作の中で、体幹の意識や股関節のヒンジをうまく使い、強度や刺激を高めることを狙っています。
腕が一番太くなった時期にやっていたこと
【やったこと】手のひらで重量を“押さえにいく”イメージに握り方を変えた
いのうえ・たかふみ
1991年10月10日生まれの34歳、福岡県在住。身長175㎝、体重78.8㎏(オン)、88~90㎏(オフ)。趣味はファッションやゲームで、そちらにお金をかけたいタイプ。2024年IFBB男子ワールドカップ男子クラシックボディビル175㎝以下級・オーバーオール優勝、2025年日本クラシックボディビル175㎝以下級・オーバーオール優勝
文:舟橋位於 撮影:岡部みつる 大会写真:中原義史 Web構成:中村聡美













