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#1 現在地を知ると、身体は勝手に変わり始める【旅からみえた体質改善 ─カラダを見立てる東洋医学─】

「体質改善」。よく耳にする言葉だが、一体どのようにして改善するのか?何をもって改善と言うのか?元Yoga&Fitness編集部員が、世間が決めた健康像や当たり前を疑い、体質改善を東洋医学の観点から深掘りしていく新シリーズ。読めば自分の身体に対する考えが180度変わるかもしれない。

Yoga&Fitness編集部にいた頃、アーユルヴェーダと出合った。そこから会社を辞めて、ふらふらと旅をしながら、ヨガや東洋医学を本格的に学んだ。今は、東洋医学の視点から体質改善のサポートをしている。身体や心を見ていると、よく言われるのは「これまであれもこれも試したけど、変わらなかった」という声。ダイエットや体調不良、あらゆる不調をどうにかするには、一体どうしたらいいのか。まずは答えを探す前に、自分のことを知ってみよう。

不調を抱えた方と話していると、「今まで色々やってきたけど変わらなかった」という言葉をよく聞く。

「痩せたい」
「体力がない」
「夜中に何度も起きてしまう」

悩みはそれぞれ別のように見えるけれど、実際には、同じ根っこから枝分かれするように現れていることがある。東洋医学では、それぞれの問題を切り離して考えるのではなく、一つの流れの中で起きているものとして考える。何かを変えたいと思うほど、答えを急いでしまうことがあるが、そういうときほど、まずは「今、自分はどこにいるのか」を見てみることが、じつは始まりだったりする。

はじめての土地に一人で行くとしたら

ふと、旅に出たくなる。そして、ただなんとなく、行ったことがないところに一人で行ってみる。そういうときは、なるべく事前情報を持たないようにしている。「初めて見る」瞬間は写真や映像ではなく、生で見たい。目が覚めたら「ここどこ?」ってなるような、もしくは、まだ夢の中にいるような、そんな感覚から始めたい。でも同時に、「一人」はやっぱり不安でもある。

以前、海外で一人、夕日を見に行った帰り道、山の中で道に迷ったことがあった。日が落ちた瞬間、辺りは真っ暗になり、スマホの充電もほとんど残っていなかった。ナビもあまり見ずに戻ろうとしていたが、途中で「こんな道だったかな?」という違和感があったが、そのまま進んでしまった。ナビを再び起動したが電波が弱く、指示の方向も曖昧。気づけば、道はどんどん細くなっていく。石だらけの道を下っていき、バイク(スクーター)ではもう引き返せなくなっていた。

遭難前に見つけたカエル

山道で遭難したとき①

途中で雑草が生えてきた

「あのとき、一度止まって確認すればよかったかも」

そう思った頃には、進むしかなかった。草は生い茂り、人の気配もなく、バイクのライトだけを頼りに進み続けた。しばらくして偶然別の道へ抜け、たまたま通りかかった人に助けてもらい、なんとか宿へ戻ることができた。

サインに目を向けないまま突き進んだことによって、今、自分がどこにいるのかすら、見失ってしまった。一度立ち止まって、目の前にある手がかりを見てみることも大切だった。

「現在地」をみる

体質改善も少し似ている。何かを変えたいと思うほど、答えを急いでしまう。でも、何かを目指す前に、「現在地」を知ることがとても大切だと思う。身体にとっての現在地は数字だけではわからない。体重や体脂肪率のように、目に見える基準が自分に合っているとは限らない。今はどんな気持ちなのか、疲れているのか、お腹が空いているのか、呼吸はどうか。そういう自分にしかわからない感覚を手がかりにしていく。

体質改善は、「理想の自分」になることよりも、まずは「今の自分」を知るところから始まるのかもしれない。

続きは、また明日。

続き▶︎「体質改善の“正解”は?」

松本みなみ

執筆:松本実奈美(まつもと・みなみ)
元Yoga&Fitness編集部。退職後、ヨガ修行と一人旅を兼ねて約2カ月間インド生活を送る。WORLD PEACE YOGA SCHOOLの『200 Hour Yoga Teacher Training』講座修了

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