5月9日(土)に開催された『マッスルゲート千葉大会』でウーマンズレギンスフィットネス163cm以下級で2位、そしてボディフィットネス一般の部で優勝を手にしたのは、前田恵利(まえだ·えり/29)さんだ。今大会では、得意部位である背中を堂々と披露していた。そんな前田さんにも、過去にはボディメイクで大きな失敗を経験した時期があったという。

「筋トレを始めたばかりの頃は、『とにかくプロテインを飲めば筋肉がつく』と思い込んで、必要以上に摂取してしまっていました。結果的に筋肉より先に体脂肪が増えてしまって……。『取れば取るほど良い』わけではなく、食事全体のバランスやトレーニングとの組み合わせが大事だと学びました」
さらに、2022年の大会後には減量方法で苦しんだ経験もある。
「過度な食事制限や有酸素中心の減量を続けた反動で、摂食障害のような状態になってしまったことがあります。食欲を自分でコントロールできなくなり、心身ともにかなり苦しみました。そこから回復するまでに時間もかかり、『無理な減量は長期的に見ると逆効果になる』と痛感しました」
現在の身体は、そうした失敗と向き合いながら積み重ねてきた結果でもある。
大会出場のきっかけは、安井友梨さんへの憧れだった。
「鍛えた身体にキラキラしたビキニでステージに立つ姿が本当に格好良くて、『自分もこんな風になりたい』と思ったのがきっかけです。トレーニングを続けるうちに、もっと筋肉を大きくしたいという気持ちが強くなって、挑戦するカテゴリーも変わっていきました!」
筋肉の動きを感じ、広がった背中で掴んだ結果
今大会でアピールできた部位は『背中』だという。
「背中の広がりやアウトラインは、今回しっかり見せられたと思います。トレーニングでは、最初にプル系、その後にロウイング系、さらに別のプル系種目を行って、最後にバックエクステンションを入れています。合計4種目、15セット前後を目安に取り組んでいます」
ただ重量を扱うだけではなく、“筋肉をしっかり動かす感覚”を大切にしている。
「重量だけを追うのではなく、背中の筋肉がきちんと動いているかを意識しながらトレーニングしています」
その細かな積み重ねが、今回の優勝と2位という結果へとつながったのだろう。
「今回は、同じ職場の友達と一緒にウーマンズレギンスを楽しむことと、8月に出場予定のJBBFの大会へ向けて、5月時点である程度コンディションを作ることを目的に出場しました。まだ仕上がりとしては甘い状態だったので、ここまでの結果をいただけて正直かなり驚いています」
そして、すでに次の目標も見据えている。
「今年は8月に、初めて女子フィジークにも挑戦する予定です。脚のカットをもっと出せるように除脂肪を進めて、ポージングでのマッスルコントロールも強化していきたいです」
最後に、今後についてこう語ってくれた。
「まだまだ学ぶことばかりですが、さらに筋量やコンディションを高めて、もっと仕上がった身体でステージに立てるよう頑張りたいです。これからも自分らしく、楽しみながら成長していきたいと思っています」
失敗を経験しても、そのまま終わらせず改善しながら前へ進み続ける前田さん。その姿は、“遠回りした経験も無駄じゃない”と、多くの人の背中を押してくれるのではないだろうか。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
執筆者:佐藤佑樹
主にFITNESS LOVEで執筆中。自身も大会へ出場するなどボディメイクに励んでいる。料理も好きで、いかに鶏胸肉を美味しく食べるかを研究中。
取材:佐藤佑樹 撮影:北岡一浩










