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管理栄養士が解説する「コンビニ・外食派が気をつけたい塩分過多と対策」

一般競技者からトップアスリートまで、さまざまな選手の“食”をサポートする管理栄養士・健康運動指導士のTejin(テジン)が、「コンビニ・外食派が気をつけたい塩分過多と対策」について解説します。

「ラーメンを食べた翌朝に体重が増えていた」

「外食が続くと顔がむくむ」

「コンビニ食が続くと身体が重く感じる」

このような経験はありませんか?

もちろん体脂肪が一晩で大きく増えることはありません。こうした変化の背景には、塩分の取り過ぎが関係している可能性があります。

塩分は身体に必要な栄養素ですが、コンビニや外食を利用する機会が多い現代人は、知らないうちに取り過ぎていることも少なくありません。

今回は塩分過多のリスクと、取り過ぎた日のリカバリー方法について解説します。

塩分は悪者ではない

まず知っておきたいのは、塩分は決して悪者ではないということです。

塩分に含まれるナトリウムには、

・体内の水分バランスを調整する

・神経伝達を行う

・筋肉を動かす

といった重要な役割があります。

また、運動中に汗をかくとナトリウムも失われるため、アスリートにとっても必要な栄養素です。しかし、現代人では不足よりも過剰摂取が問題になることが多くなっています。

日本人はどのくらい塩分を取っている?

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、1日の食塩摂取目標量を、

・男性:7.5g未満

・女性:6.5g未満

としています。

一方、令和6年国民健康・栄養調査では、日本人の平均食塩摂取量は、

・男性:10.5g

・女性:8.9g

と報告されています。

つまり、多くの人が目標量を約2〜3g以上上回っている状況です。

なぜコンビニ・外食は塩分が多くなりやすいのか

コンビニ食品や外食は、

・味を濃くして満足感を高める

・保存性を高める

・加工食品を使用する

といった理由から塩分が多くなりやすい傾向があります。

例えば、

・ラーメン1杯:約6〜8g

・牛丼+味噌汁:約4〜5g

・コンビニ弁当:約3〜5g

程度の食塩を含むこともあります。

また、

・サラダチキン
・ハム
・ソーセージ
・漬物
・ドレッシング
・食パン
・うどん

なども意外と塩分が多い食品です。

筋トレやダイエット中の人でも、こうした食品を頻繁に利用することで塩分過多になっているケースがあります。

塩分を取り過ぎるとどうなる?

塩分を取り過ぎると、まず実感しやすいのが「むくみ」です。

ナトリウムには水分を体内に保持する働きがあるため、取り過ぎると身体が水分をため込みやすくなります。

その結果、

・顔がむくむ

・身体が重く感じる

・体重が増える

といった変化が起こります。

特に翌朝の体重増加は脂肪ではなく、水分による影響であることが少なくありません。
また、

・喉が渇きやすくなる

・血圧が上がる

・腎機能へ悪影響を及ぼす可能性がある

といった影響も考えられます。

日本高血圧学会では、食塩を摂り過ぎると血圧が上昇し、脳卒中や心臓病などの循環器疾患のリスクを高めることが知られているとしています。

塩分を取り過ぎた日のリカバリー術

塩分を取り過ぎたからといって、極端な食事制限をする必要はありません。

大切なのは翌日以降の調整です。まず意識したいのが水分補給です。

「むくむから水を飲まない」という人もいますが、それは逆効果です。

こまめに水分補給を行うことで、体内の水分バランスを整えやすくなります。

次に意識したいのがカリウムです。カリウムにはナトリウムの排泄を助ける働きがあります。

カリウムが豊富な野菜、いも類、果物、牛乳・乳製品を積極的に取り入れることも有効です。

おすすめの食品は、

・バナナ
・キウイ
・アボカド
・ほうれん草
・ブロッコリー
・じゃがいも
・牛乳
・ヨーグルト

などです。

さらに、前日に塩分の多い食事をした場合は、翌日に再びラーメンやカップ麺などを重ねないよう意識しましょう。

軽いウォーキングやジョギングなどで身体を動かすことも、コンディション調整に役立ちます。

コンビニ・外食でできる工夫

塩分を完全に避ける必要はありません。

例えば、

・麺類のスープは残す

・ドレッシングは別添えにする

・野菜や果物を組み合わせる

・減塩商品を活用する

といった工夫だけでも塩分摂取量は大きく変わります。

また、

コンビニ弁当+カップスープ+漬物

という組み合わせよりも、

おにぎり+サラダ+果物

のような組み合わせの方が塩分を抑えやすくなります。

また、主食の選び方も塩分調整のポイントになります。

例えばコンビニのおにぎりは手軽で便利ですが、具材や味付けによっては1個あたり0.5〜2g程度の食塩を含む商品もあります。

一方で、自宅で炊いたご飯やレトルトご飯の多くは塩分をほとんど含みません。

そのため、塩分を取り過ぎた翌日や外食が続いている時は、おにぎりを選ぶ代わりに、

・レトルトご飯
・自宅で炊いたご飯

などを活用することで、無理なく塩分摂取量を抑えることができます。

特におかずや汁物から塩分を取りやすい人は、主食から余分な塩分を増やさない工夫も意識したいところです。

まとめ

塩分は身体に必要な栄養素ですが、コンビニや外食が多い人は知らないうちに取り過ぎている可能性があります。

塩分過多は、

・むくみ

・体重増加

・高血圧

・腎機能への悪影響

などにつながることがあります。

しかし、

・水分補給

・カリウムの摂取

・野菜や果物の活用

・食べ方の工夫

によって対策することが可能です。

スポーツをしている人の中には「汗をかくから塩分を多く取った方が良い」と考える人もいます。しかし、一般的なトレーニングであれば食事から摂取する塩分で十分なケースがほとんどです。真夏の屋外競技や長時間の持久系競技など、大量発汗する場面を除いては、必要以上の塩分摂取はかえって過剰摂取につながる可能性があります。

コンビニや外食を利用しながらも、「塩分をゼロにする」のではなく、「取り過ぎたら整える」という考え方で上手に付き合い、コンディション管理に役立てていきましょう。

■著者プロフィール

申泰鎮(シン・テジン)
管理栄養士・健康運動指導士。高校時代のボクシング経験をきっかけにスポーツ栄養士を志す。現在はボクシングジムや大学ラグビー部で、増量・減量・コンディショニングに対応した栄養サポートを実施。競技者から一般層までを対象に、食事・サプリメント・身体づくりに関する実践的な支援を行う。執筆や講演活動も多数。

Web構成:中村聡美

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