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【バレエ・ヨガ・ピラティスの融合】フィットネスインストラクターが提唱する「美の土台を作るビューティーストレッチ」は鼻呼吸が不可欠

バレエダンサーとして活躍してきた「まり」(小島麻里)さんが提唱するのは、解剖学的アプローチで身体を内側から再構築する「ビューティーストレッチ」です。
バレエ・ピラティス・ヨガを融合させたメソッドは、柔軟体操の枠を超え、骨や呼吸といった根本へ深くアプローチします。しなやかな身体と伸びやかな心を育む、美の土台作りの真髄を伺いました。

[初出:Yoga&Fitness vol.16]

取材・文:藤村幸代 撮影:小畑円香 Web構成:中村聡美

身体にも心にも大切な“引っ張り合い”の意識

━━まず、まりさんが指導されている「ビューティーストレッチ」とは、どのようなメソッドなのでしょうか。

まり 一言で分かりやすく言うならば、バレエとピラティスとヨガを融合させた、身体の根本を整えるフィットネスです。もともとはバレエダンサーとして活動していましたが、当時はただ踊ることに夢中で、知らず知らずのうちに身体を酷使し、負担をかけてしまうこともあったんですね。その経験を踏まえ、一般的なエクササイズやトレーニングに、美しいボディラインに仕上げていくための要素を融合させました。

━━「根本を整える」とは具体的に身体のどの部分に働きかけていくのですか。

まり ストレッチの要素を取り入れていますが、実際にはインナーマッスルや骨といった身体を内側から支えている部分にアプローチしていきます。例えば、姿勢が崩れたまま頑張ってトレーニングをしても、あまり効果は得られませんよね。ですから、全ての動きの土台となるよう、そもそもの姿勢を整えていこうと。

━━バレエ、ピラティス、ヨガそれぞれについて、取り入れている動きや要素を教えてください。

まり バレエとピラティスに共通する考え方に「カウンタープル」があります。これは一方向だけに伸びるのではなく、二つの方向にぐーっと引っ張り合う身体の使い方のことです。例えばアラベスクというバレエのポーズも、ただ足を後ろに上げるだけでは一方向の伸びで終わってしまいます。そこでカウンタープルを意識して、前後に伸ばしている手先と足先、あるいは上下に伸びる頭とかかとというように、相反する方向へ引っ張り合うことで一つのポーズが劇的に変わります。

━━まりさんのレッスンでのお手本が指先からつま先まで美しいのは、カウンタープルを意識されているからなのですね。

まり この引っ張り合う意識は、背面にも必要です。私たちは普段、どうしても鏡で見える前だけを意識しがちですが、前だけだと筋力にしても姿勢にしてもバランスが崩れてしまう。だからこそ、見えない後ろ側の背面も意識することが重要です。

━━確かに、普段から背面を鏡で見ることはないですし、あまり意識を向けることはないです。

まり 背面への意識は身体だけでなく心にも関わってくると思っているんです。電車に乗ろうと急いで突き進んでしまうようなときって、意識が前に進むことにしか向いていませんよね。そんなときに後ろのイメージも持ってあげると、歩くときにも余裕が生まれると思います。

━━行動や考え方に柔軟性を持つということと、ちょっと似ているかもしれませんね。取り入れているヨガの要素についてはいかがですか。

まり ヨガはポーズの成否よりもマインドが大事だと思っています。レッスンが始まる5分前などは皆さん緊張されていることもあるのですが、身体を変えようと自分から来ているわけですから「今日来られているだけで偉いんですよ。だからムリはせずに、でも自分に少しだけ厳しい時間を作っていきましょうね」とお伝えすると、皆さん表情が柔らかくなり、身体もほぐれますね。

解剖学が証明する呼吸の力

「一方向だけに伸びるのではなく、二つの方向にぐーっと引っ張り合う身体の使い方、カウンタープルを意識して、前後に伸ばしている手先と足先、あるいは上下に伸びる頭とかかとというように、相反する方向へ引っ張り合うことで一つのポーズが劇的に変わります」

━━ビューティーストレッチでは呼吸も非常に大切にされていますね。

まり ちょっと解剖学的な話になるのですが、鼻の奥には「蝶形骨」という蝶の形をした骨があります。「身体の要」と言われるくらい、身体の中心線として非常に大切な役割をしていますが、この骨に刺激を与えるには鼻呼吸が不可欠なんです。蝶形骨は肋骨の奥にある横隔膜とつながっていて、さらに横隔膜は骨盤底筋と連動しています。ですので呼吸が整っていないと身体の内側が使われず、軸のバランス感覚や体幹も得られにくくなってしまいます。

━━鼻呼吸の必要性がよく分かりました。

まり 必要性はまだまだあります。呼吸で内側からお腹周りを締めていくと、腹横筋や多裂筋といったコアのインナーユニットも整います。それに、そもそも動作を行うときに呼吸が浅かったり止まったりしていると苦しいですし、酸素が頭に回らなくなると理解しながら動作を行うのも難しくなります。体調に不安がある方には「今日は呼吸だけでもいいですよ」というくらい、呼吸はすごく大切にしていますね。

━━呼吸はレッスンの最初に?

まり そうですね。まず10〜15分くらい呼吸をして、しっかりコアを使えるようになってから動き出します。激しく汗をかくわけではないのですが、内側から絞り出されるような汗を皆さんかかれますね。

━━ビューティーストレッチを始めて1年ほどとのことですが、受講者からはどのような声がありますか。

まり 例えば、肋骨が開いていて、これまで外側の筋肉を使って頑張って凹ませていたという方は「内側からの呼吸ができるようになって、意識しなくても肋骨が締まってきた」と。そうなると他の動きにもつながるので、「生活も運動も楽になりました」と言っていただいています。

━━コアが内側から締まることで、全身の動きも変わってくると。

まり 手足を除いた胴体部分が、いわゆる体幹ですが、この体幹が安定していないと、腕を持ち上げるだけでもグラグラしてしまいます。内側の筋肉が安定していれば、胴体を硬く固めるというより、安定させながら腕だけを動かすことができ、あらゆる動きが楽になります。日々の生活動作からバレエやダンス、筋トレまで動作をレベルアップさせる、まさに「土台」になるんですよね。

━━最後に、読者の方へメッセージをお願いします。まりビューティーストレッチはその名の通り、美しく、メリハリのある身体にするために必要なことをお伝えしたいという思いでメソッドを作っています。姿勢が変われば、日々の生活動作やふとした所作も自然と素敵になりますし、それが心の余裕や豊かさにもつながっていくはずです。身体だけでなく、心までもが伸びやかに整っていく。そんなエクササイズを、これからも届けていきたいなと思っています。

 

まり(小島麻里)さんレッスンスケジュール

バレエ入門
●ゴールドジム戸塚神奈川
毎週月曜19:30~20:30

ビューティーストレッチ
●ゴールドジム戸塚神奈川
毎週月曜14:00~15:00
●ゴールドジム練馬高野台東京
毎週水曜11:10~12:10
●MellowFlow新宿髙島屋
毎週日曜12:15~13:15

実践編「ビューティーストレッチ・実践ガイド」はこちら>>>

まり(小島麻里)
2001年8月16日生まれ。5歳のころに姉の影響でバレエを始める。2017年NBA全国ジュニアバレエコンクール東京高校1年部門3位-1。2018年、高校3年生でバレエ団に所属。2020年EuropeanBalletGrandPrixコンテンポラリー部門2位。24年9月にヨガ資格を取得。現在は、ゴールドジムやMellowFlowでバレエ、ビューティーストレッチ、ヨガのインストラクター「まり」として活動中。

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