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「真っ先に吟味したのはタンクトップ&短パン選び」メンズタンクトップ初代王者が教えてくれる新カテゴリーの魅力【マッスル】

【写真あり】見事な逆三角形!加藤秀和選手のバックポーズ含む写真3枚

初心者の登竜門として2017年から全国各地で行われている『マッスルゲート』の各地方大会の上位入賞者たちが集結する『ゴールドジムジャパンカップ』が、11月27日(土)、28日(日)と2日間にわたり新宿住友ビル三角広場にて開催された。今回ご紹介するのは、メンズタンクトップで優勝した加藤秀和選手。今年からマッスルゲートに新設されたメンズタンクトップで初代王者となった加藤選手のトレーニングのこだわりや食事のこだわりとは?

【写真あり】見事な逆三角形!加藤秀和選手のバックポーズ含む写真3枚

取材:FITNESS LOVE編集部 写真:中島康介

加藤秀和選手

優勝の感想

まずは、このような素晴らしいステージを用意してくださった大会関係者の皆様に心からお礼を申し上げます。競技が終わり、表彰式で番号を呼ばれた瞬間は、「ああ、これで支えてくださった方たちにいい報告ができる」と、安堵の息がこぼれました。私の唐突な思いつきで千変万化なアクティビティにチャレンジしてきた仲間、親身になってご指導くださったトレーナーさん、壊れそうな体を繫ぎとめてくれる整骨院の先生、確かな技術で要望を120%実現してくれたヘアメイクさん、いつも迷惑をかけっぱなしの職場の方々、人生の局面で私を生かしてくれた恩人…誰ひとり欠けても、優勝はなかったと思います。表彰式でいちばん嬉しかったのは、清く優しく紳士的なトレーナーの本野さん(出番前、タンクトップのストラップがねじれている選手に教えてあげる姿が印象的でした)、愛知大会で戦った小向さんとTOP3に残れたことです。小向さんとは控室で隣同士だったのですが、声をかけてもらうまで誰かわかりませんでした。というのも、愛知大会から雰囲気が激変していたからです。その体からは、まさに”本気”が伝わってきました。そんな尊敬できる方々と並べたことは、選手冥利に尽きます。大会直後、ピックアップ、予選、決勝の写真を見比べてみたのですが、シミュレーション通り、決勝の舞台で最高のコンディションにもっていけたことは収穫でした。今までになかった「メンズタンクトップ」という競技は見どころ豊富です。ジャパンカップは特にオーバーオールだったので、バックステージでも、選手の年齢、身長、コスチュームも千差万別。それぞれに鍛え上げられた肉体の特徴も大きく異なっていて、他のカテゴリーにはないエンターテインメント性だと感じました。

ジャパンカップに出場した理由

今年大会に挑戦しようと思ったのは、3つのタイミングが偶然重なったことにあります。1つ目は、自分の中で及第点の体になってきたことです。メディアを通してボディビルダーやフィジーカー、フィットネスモデルの方々を見て、「かっこいいな」という思いを抱きながらも、いかんせん私自身スタイルが悪すぎるので、コンテストは縁遠い世界だろうな、と…。ところが、こんな自分でも、昨年あたりから「少しはマシなバランスになってきたな」と感じるようになり、時を同じくして、人からも「体が凄い」と言われることが増え、自己評価と他己評価にギャップがないことを確認できました。2つ目は「マッスルゲート」という選手の登竜門であり、選手目線に立った大会運営に魅力を感じたことです。3つ目は新カテゴリーとなる「メンズタンクトップ」が創設されたことにあります。ランニングシャツと呼ばれていた時代から、タンクトップやノースリーブは大好きでよく着ていたことから自分に似合う形などを把握をしている分、一日の長があるのではないか、と思いました。

ジャパンカップまでの道のりには、どんなことがあったか

ジャパンカップに臨むにあたり真っ先に吟味したのは、タンクトップ&短パン選びです。トレーニングや食事のことじゃないのか、と言われそうですが、大会後の写真を見て、改めて衣装の重要性に気がつきました。メンズフィジークのサーフパンツよりもかなり重要なエッセンスだと思います。メンズタンクトップのルールに書かれている審査基準は、「服を着た状態で見受けられる全身の筋肉の発達度合い」。そのためには、どのような素材がいいのか? サイズ感は? 肩のストラップの太さは? 後ろはどの程度肌が見えていると筋肉が際立つ? 短パンはぴったり、それともゆったり? 大腿四頭筋は出す、出さない? 唯一自由度の高い靴と靴下でどんなアクセントを加える? etc.それぞれの最適解を懸命に探りました。この競技は創成期で、まだ定石が確立していないため、イチから考えるのは、とても楽しい作業でした。調整に関しては愛知大会からジャパンカップまで、約15週間。アウトラインを改善するためのバルクアップ期を8週組み、残りの7週で絞り込みました。その結果、仕上がり体重は愛知大会よりも1kg増。ただ、何度か起き上がれないほどの疲労感に襲われることがあり、今、ふり返ると、ほぼオフなしの筋トレに加えてアクアスロンの練習にも取り組むなど、完全にオーバーワークでした。

競技をすることで得られた変化

初めてステージに上がった姿を写真で見ましたが、わかってはいたもののスタイルの悪さに愕然…。まだまだ足りないところだらけでした。自分にとって、トレーニングは「自分を知る」「人間を知る」ための手段です。競技に一歩踏み出したことは、大きな自己理解へのステップになりました。骨格の特徴、動作の特性、食物との相性など、日々、発見の連続。また、変わり続ける姿を見た周囲からは、体の悩みについて相談される機会が多くなり、少しでも誰かの役に立ちたい、という思いから知識欲が増しています。

普段の仕事と行っている競技の両立について

クリエイティブ職に携わっています。コロナ以降、テレワークの頻度が高まり、緊張感や集中力を維持するのに悪戦苦闘中です。眠くなってきたら気分転換に大好きなコーヒーを淹れています。常に出来立てのものを口にできるのは、在宅の大きなメリット。食事のスケジュールも管理しやすいです。今後、仕事に支障をきたさず、さらに競技レベルを上げていくには、いかにして疲労を抜くかが最重要課題だと思っています。

トレーニング、食事に対するこだわり

トレーニングについてのこだわりは、ウエイトトレーニングに固執せず、ヨガ、ピラティス、モビリティ、ファンクショナル、サーキットトレーニング、走る、泳ぐ、漕ぐ、登るなど、多角的に取り組むこと。一度、筋量が伸びず停滞期を迎えたとき、ウエイトトレーニング一本にシフトした時期があったのですが、肉体的にも精神的にもいい結果が出ませんでした。フィットネスを総合的に楽しみながら、多種多様な刺激を入れていくことが自分に向いていると思います。
食事に関しては、「抗酸化」「抗糖化」「腸内環境」にいいものを選ぶこと。この機軸はボディメイクに取り組む前から変わっていません。美容やアンチエイジングを意識した食生活は、体づくりにもいいと確信しています。

今後の目標

トレーニングにおいても、仕事においても、自分という「器」をもっとうまく操れるようになりたいです。いま目指している身体は遥か彼方にあるので、一歩ずつ近づいていけたらいいな、と思っています。最後に、体づくりは努力に対する報酬の量が丁度よく、停滞期が発想力や創造力を養ってくれる本当にいい趣味なので、今後も大切に育んでいきたいです。

【写真あり】見事な逆三角形!加藤秀和選手のバックポーズ含む写真3枚

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