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カムバック後猛烈に追い上げる愛宕珠子が筋肉女子頂上決戦にリターン

多くのドラマが見られた昨年の日本選手権。選手たちはどのような思いで、あの日のあのステージに上がったのか。ここでは男子ボディビル、女子フィジークの各2位から12位までの選手を単独取材。感動の舞台裏に迫る。

取材:藤本かずまさ 撮影:中島康介

2021年女子日本フィジーク選手権大会10位・愛宕珠子「23年前と同じファイナリストになれて良かったです」

私は過去(1998年)に5位になってその後に引退し、その5位を超えられるまで頑張ろうと思って2012年に復帰しました。しかし、結果はなかなか厳しく、「これで終わりにしよう」と思って臨んだ2019年の日本選手権では初めて予選落ちしました。そして肩のケガもあったので2、3カ月ほどトレーニングを休んだらコロナ禍になり、ジムも閉館。実際にもう引退したつもりでいたこともあって、2019年の日本選手権以降は1年ほどトレーニングができていませんでした。その間に筋量が2㎏も減ってしまっていました。ただ、私はトレーナーをやっているのですが、クライアントさんの中には大会に出られる方もいらっしゃいます。その中に、60歳を過ぎてからボディビルを始めた男性の方がいらっしゃるんです。この方はキャリア1年目からいい成績を出されて、将来はマスターズの世界大会に出てみたいと。
でも、私には世界大会出場の経験はありません。この方を指導するには、まずは私が世界大会に出なければいけないと思ったんです。そこで気合いが入って、マスターズの国際大会に出るために一昨年の日本マスターズで2度目の復帰をしました。そのときはまだ、日本選手権のことは頭にありませんでした。そんな折に、仲良くしている方を励ます意味で「私も出るから」と言っちゃいました(苦笑)。
今回の結果については、私にとってはファイナリストになれたことが一番大きく、ほっとしています。大会に出たからこそ分かることって多いんです。「大会に出る」という経験はトレーナーとしてすごく役に立ちます。傾向も分かるし、トップ選手の身体を間近で見ることもできます。自分の仕事にすごく活かせるんです。出場して良かったと思います。
私は23年前の5位とは順位は変わりますが、同じファイナリストになれて良かったと思います。これまでの経験を生かし、よいインストラクター、トレーナーとして頑張っていきたいです。大会には、余裕ができたらチャレンジしたいです。

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