ボディコンテスト挑戦を決めてからトレーニングを始め、2カ月も経たないうちにコンテストデビューして同年の日本大会まで駆け抜けた人がいる。名村美佐子(なむら・みさこ/41)さんだ。短期間で準備して迎えた名村さんのデビュー戦はどのようなものだったのだろうか。
元々ボディコンテストに憧れがあり、コンテスト挑戦を決心する前から公式ウェアを購入していたという名村さん。しかし実際にコンテスト挑戦を決めたのはウェア購入から数年後、長男の中学受験に刺激を受けて、自分も大きな挑戦をしてみたいと思ったことがきっかけだったそうだ。
「ベストボディ・ジャパン公式レッスンに初参加させていただいたのが2023年3月末。デビュー戦は、5月中旬の岡山大会でした」
公式レッスン初参加から約1カ月半でのコンテストデビューだったことから、準備は相当大変だったことがうかがえる。
「約1カ月半、タイトスケジュールでしたが、ほぼ毎週レッスンに通い、息子たちが就寝した後、リビングで毎日、ヒールを履きフリーポーズ、規定ポーズを練習しました。私の弱さも強さも的確にアドバイスをくだささる先生の熱いご指導で喝を入れていただいた日もあり、悔し涙することもありました」
準備期間は短かったが、ひたむきな努力が実を結んでデビュー戦の結果は準グランプリだった。名村さんは予選のときの様子をこう振り返る。
「初めてのステージは学びがたくさんでした。床の感触、光、ステージから見る観客席、慣れないステージで一気に緊張感が増したことを思い出します。案の定、規定ポーズはふらつきました」
「規定ポーズで転倒しないか恐怖だった」という名村さん。震えが止まらずふらついたそうだが、予選を通過し、気持ちを修正して決勝に臨むことができたという。
「基本の規定ポーズも含め、動画を見ると反省点は多々ありましたが、ステージに立つことで沢山の学びが多く、グランプリの方と一騎打ちまでさせていただいた経験も最高の学びでした」
大会中でもすぐに修正できる対応力と、経験を学びととらえて成長の糧にするところ、そして何より、常に持ち続けている周りの人たちへの感謝の気持ちが名村さんの強さの源なのではないだろうか。
「デビュー戦の私に『応援してました』と観戦に来られていた方にお声がけしていただけたこともとても嬉しく、次の大会に向けての励みになりました。ご指導くださった先生のお陰で新たな私を引き出していただき、新しい自分に出会えました。私を強くしてくれた息子たち、応援してくださったお友だち、家族に感謝でいっぱいです」
コンテストに出場して良かったことは「新しい世界を知り、新しい自分に出会えたこと」という名村さんに、これからコンテストデビューをする人へのアドバイスを聞いた。
「初めは緊張しますが、とにかく楽しむことです。笑顔全開でキラキラ輝いてください」
取材:あまのともこ 写真提供:名村美佐子
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