マッスルゲート大阪大会、ウーマンズレギンス158cm以下級に、思わず応援したくなるような笑顔の選手がいた。野間莉佳子(のま・りかこ/26)さんだ。「44番、かわいいなぁ!」、客席からそんな声も聞こえ、声援も多かった野間さんを取材した。
元々野間さんは文化系。小学生のときからトランペット、高校生になってからはホルンを吹き、高校ではオーケストラと吹奏楽の部活動をしていたそうだ。
トレーニングは今年4月で3年目。トレーニングをはじめたきっかけを聞くと、「何年も前からお父さんがジムで身体を鍛えていて、私は運動をしたことがなかったので一度やってみよう、と思いました」
野間さんのお父さんはメンズフィジークマスターズ選手、野間武(のま・たけし/53、7月に54歳)さん。莉佳子さんは筋トレを始める前から、武さんの出場する大会の応援に行くことがあったそうだ。
「たくさん食べたいので、体型を維持するためにトレーニングを続けられたら」、という気持ちで週に2、3回ジムに行き始めた莉佳子さんだったが、目標が欲しくなった時、大会出場を考えたのは武さんの存在があったからだろう。
初出場した昨年のマッスルゲート奈良大会は3位、今回の大阪大会は5位だった。少し順位が下がったことについて莉佳子さんには心当たりがある。
「体重を落としきれませんでした。今回、減量期間3カ月と思って始めたのですが、エンジンがかかるのが2カ月前になってしまったので、次は3カ月前から始めるぞ、と思っています」
現在、管理栄養士として働いている莉佳子さん。トレーニングの内容や、わからないことは武さんに聞くそうだが、食事のことは莉佳子さんから武さんにアドバイスしているのだろうか。
「お父さんは独学で勉強していて、逆に教えてもらうくらいでした。今はお互い意見を出し合って相談しています」
今回、客席からの歓声が多かったことについても聞いてみた。
「知らない方が応援してくれているのが目に入って、声もすごく聞こえて力になりました。楽器でもフィットネスの大会でもステージに上がるのはとても楽しいです」
莉佳子さんの次の目標は9月のマッスルゲート奈良大会だ。
「去年初めて出た大会に1年越しで出たいと思っています。奈良が地元なので、ぜひとも優勝したいです」
今回の大阪大会、武さんは優勝した。二人の地元、奈良大会で父娘のアベック優勝が見られるのか、見どころのひとつだ。
取材:あまのともこ 撮影:上村倫代