大西倫世(おおにし・ともよ/25)さんは、ボディコンテスト『サマー・スタイル・アワード』や『FWJ(Fitness World Japan)』に出場するビキニ選手だ。幼少期からソフトボールで培った筋肉量を活かし、フィットネスの大会で活躍している。
【写真】16kgの減量ビフォーアフターも!大西倫世さんのマッスルボディ
「もともと身体を動かすことが大好きで、高校では朝晩の練習が毎日あり、全国大会にも出場するような、いわゆる“ガチの部活”を経験してきました。大学のときコロナ禍で集まって運動する機会がなくなり、キックボクシングジムを経てボディメイクのためのトレーニングの楽しさに目覚めました」
ソフトボールとは違った個人で努力を積み重ねる楽しさ、センスやフィジカルといった才能よりも純粋な努力量が目に見えた成果につながるという今までにない楽しさにハマったという。初めてのコンテストで最下位という屈辱がさらに闘志を燃やしたのだと語る。 2年目はその悔しさをバネに9カ月で−16kgというボディを作り上げた。
「膨大な勝負を経験してきましたが、これほど負けが悔しいと思ったのは今までで初めてでした。こんなに自分が負けず嫌いだったのかということを初めて知るとともに、絶対にリベンジしてやると魂が燃えました」
その後、独学で行っていた食事管理をプロに委託。時期ごとの心身の状態に適切なトレーニング量や有酸素の増減、メンタルフォローの指導を受けている。
「私はたくさん食べられるタイプで、脂肪を蓄えやすいです。そのため、独学で減量をすると必要以上に過酷になりやすく体調不良になるおそれがあります。今後の健康や将来を考えると、生理が止まるような無理を身体に強いるのはリスクが大きいので、適切な栄養管理で不安感なく大会に挑めるというのはとても助かりました」
大西さんは現在、コンテストへの挑戦と同時に一級建築士の資格取得に向けて尽力している。大会を通じ、自身の向上のため地道に努力を重ねる意欲や挑戦心がさらに増したという。
「今シーズンは業務量もさらに増し、トレーニング時間の確保が今までより難しくなると思います。そのなかでもどれだけ工夫しながら取り組めるか、変化を生み出せるかをトレーナーさんと二人三脚で挑戦していきたいです」
心の底から努力したいと思える目標は人生をより面白くしてくれる。大人になっても青年期と変わらぬ情熱を持ち続けられることは、それ自体が幸福である。
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマー・スタイル・アワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
次ページ:16kgの減量ビフォーアフターも!大西倫世さんのマッスルボディ
取材:にしかわ花 写真提供:大西倫世
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用も行うマルチライター。ジュラシックアカデミーでボディメイクに奮闘している。