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筋肉系ビキニコンテストの絶対王者・安井友梨が涙の6連覇「人の3倍、5倍の努力をするのは当たり前」

9月5日、兵庫・芸術センター芸術劇場にオールジャパン・ビキニフィットネス選手大会が開催された。35歳以上~40歳未満 160cm 超級では、絶対女王・安井友梨選手が優勝。8月8日のジャパンオープン選手権大会で行われた新カテゴリー、フィットモデルのオーバーオールでは国内初黒星を喫したものの、主戦場のビキニでは堂々の勝利を収め、同選手権大会で6連覇を達成。試合後にはフィットモデル戦以降の道のりを涙で振り返った。

【写真】絶対王者・安井友梨選手のポージング写真5枚

「ジャパンオープンのフィットモデルで負けて、どうやってメンタルを整えていいのか分からず、毎日、トレーニングをしながら涙を流す日々が続いていました。今日、なんとか(ステージに)立てただけで感動しました。トレーナーの方や応援してくださるみなさんから『負けて強くなれ』という言葉をたくさんいただき、主戦場のビキニでその期待に応えたいと思っていました。オールジャパンでこんなに涙が出てきたことはありません。今日は特別な日になりました。
(ジャパンオープン前は)筋肉をなるべく協調しないようなポージングや減量方法など、フィットモデル用に身体を作り変えていました。そこから1カ月間で身体をビキニ用に戻さなければならなかったので、その苦しみもありました。
だから、当初はフィットモデルに出場するのはリスクが高いとすごく周囲から反対されました。オールジャパンまで1カ月しかない中で、万が一何かあったときにビキニの試合にも影響が出るかもしれない。そういうリスクを背負ってまで出るべきなのかと大反対され、私も迷いに迷いました。でも、新しい挑戦をしたからこそ見えたものがすごくたくさんありました。
以前の自分よりも強くなれた実感? すごくあります。負けを経験した選手はこんなに強くなれるんだということを初めて知りました。ハードな挑戦でしたが、やる価値はありました。これまではずっと追いかけられてばかりいたので、どこかハングリー精神が足りなかったのかもしれません。転ぶときは、前に転ぼうと。転んでも、そこで一歩前に出れば、前進したことになります。転びながら前を向いて這い上がっていいこうと気持ちで、この1カ月は死に物狂いで取り組みました。
(食事量は)増やしました。増やして、運動量も増やしました。食べて、動いて、筋肉量を戻しながら減量しました。途中からは気持ちも入って、自分でも驚くくらい身体がよくなっていきました。周りの方かちからも『フィットモデルのときと全然違う』とおっしゃっていただいて、自信を深めて、それを確信に変えたいと思いステージに立ちました。
(ビキニという新陳代謝が早い競技で勝ち続けることは)めちゃくちゃしんどいです(苦笑)。今年で6連覇になるのですが、誰よりも進化しないといけませんし、圧勝しない限りは勝てないと思っています。同じくらいだったら、新しい選手のほうがいいに決まっています。会場の誰が見ても安井友梨だなと思わせない限りは優勝できないと思っています。だから、人の3倍、5倍の努力をするのは当たり前です。そこを目指していけば、世界の頂に近づけるのではないかと思っています」

取材・文:藤本かずまさ 撮影:中島康介


執筆者:藤本かずまさ
IRONMAN等を中心にトレーニング系メディア、書籍で執筆・編集活動を展開中。好きな言葉は「血中アミノ酸濃度」「同化作用」。株式会社プッシュアップ代表。

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