2016年、神奈川県からまだあどけなさの残るジュニアボディビルダーが誕生した。その彼は、当初ボディビル大会に出場するつもりなくトレーニングに打ち込んでいたが、ジムの会長に出場を勧められたのだった。その後、そのジムで開かれている『ポージング講習会』に参加、一人の先輩ボディビルダーから「ジュニアに出るの?」と言われ、彼は「はい」と答えてしまったそう。それが、彼がボディビル出場のきっかけとなった。当初はいかにも競技に対して消極的だったが、いつしか大会に出る楽しさを覚え、今では日本の頂点にまでたどり着いた若きエース。その名は吉岡賢輝。まだまだこれからと言われる26歳の新鋭だ。日本ボディビルの最高峰『日本ボディビル選手権』、通称‟ミスター日本”のステージに初めて現れた彼の身体を観た観客からはどよめきが聞こえた。丸い大きな筋肉、上半身と下半身のバランス、そしてなんといっても迫力ある骨格。まさしく現代のボディビルダーにふさわしい選手だ。惜しくも日本ボディビル選手権では12位だったが初出場で初のファイナリスト入りを果たせた、彼の身体はどんなものなのか、今回はフォトギャラリーで振り返ろう。
取材・文:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介
2021年10月10日(日) 男子日本ボディビル選手権大会 吉岡賢輝選手 【フォトギャラリー】
◆比較審査(サードコール)
今大会は多番狂わせの展開となった。2001~04年日本選手権王者・田代誠選手、吉岡選手、学生時代から常に第一線で活躍し続けている須江正尋選手、2016年以来5年ぶりのファイナリスト入りを果たした佐藤茂男選手らで固められた。それぞれの選手は特徴が分かれ、4人は一点差ずつで審査表が分かれた闘いとなった。
◆フリーポーズ