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「太い脚もお腹も脂肪も自分の身体を好きになれる」パワーリフティング女子がバーベルを握る理由

下村紗季マリンさん5月27日(土)、墨田区総合体育館サブアリーナで『第4回新人限定TOKYOパワーリフティング選手権大会』が開催された。本大会は全日本パワーリフティング協会(JPA)の大会に出場したことがない新人のみが出場できる大会で女子選手も多数出場した。そのなかで一際楽しそうに試技をしたのが女子52kg級の下村沙季マリン(しもむら・さき・まりん/28)さん。

【写真】102.5kgのデッドリフトを引き切る下村さん

「痩せたくて、昨年の夏から職場のフィットネスジムに通い始めんですけど、パワーリフティングに出会って強くなりたいという欲求が上回っていきました(笑)」

大学教員(助手)をしている下村さんは、職場の同僚にジムで声をかけベンチプレスを始めたことで高重量の魅力に憑りつかれたという。
「同僚がベンチプレスをしていて、私もやってみたいと声をかけました。最初はバー(20kg)だけでヘロヘロヘロ~と上げていたんですけど、持ち上がったときの爽快感が楽しくてパワーリフティングやろうと決めました」

初出場となった今大会ではベンチプレス40kg、スクワット80kg、デッドリフト102.5kgとすべての競技で自己ベストに成功した。
「今まで成功できなかった重量に今日は挑戦したんですけど、成功出来てアドレナリンがたくさん出ました(笑)」

最初は体型を気にして痩せるためにトレーニングを始めた下村さんだったが、その考えはパワーリフティングと出会って変わった。
「自分の体型を他人に評価されることが苦手でしたが、パワーリフティングを始めてから、太くて恥ずかしいと思っていた太ももは重量を支える大切な柱で、お腹の脂肪もパワーベルトから自分の肋骨を守ってくれる大切な役割だと思うようになり、自分の身体が好きになりました。自分の身体を好きになるって素敵なことだと思いました」

下村さんは『全日本教職員パワーリフティング選手権』で優勝するために今日もバーベルを持ち上げる。

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取材・撮影:FITNESS LOVE編集部

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